アメリカがくれた長い夢の終わり

 

生まれてこの方、

つねにアメリカがトップリーダーを務める世界で生きてきた。

けれども、その世界が終わってしまったことを

先日のトランプ×ゼレンスキー会談で痛感。

 

「今さら何ねぼけたこと言ってるの?

そんなの、とっくの昔に終わってたじゃん、ばーか!」

 

と言われそうだが、どんなに横暴でも、パワハラ的でも、

やっぱりアメリカは民主主義の総本山であり、

文化的価値観の中心地だという思いは変わらなかった。

 

おかしな言動も目立つけど、

いい映画、いい音楽をいっぱい作っているし、

コンピューター、インターネット利用でも

ずいぶんお世話になっているし、

最後には世界をまとめ、

人類を望ましい方向に持っていってくれるのだろう。

そうした尊敬すべき面を持った国のはず。

 

だからというわけじゃないけど、

属国扱いも我慢する必要があるんじゃないか。

CとかRとかNKとか、

ヤクザな国が暴れ出したら止めてくれそうだし・・・

と、心の中でなかば願いのようなものを抱いていた。

だけど、もうおしまいDeath。

 

あの大統領には、国づくりの理念も哲学もなく、

他の国と協調しようとか、世界の秩序を保とうとか、

そんな考えはまったくない。

あるのはビジネスのノウハウと

「おれたちゃ偉いんだ」というプライドのみ。

 

カードがどうのこうのって、

まるでゲームやギャンブルをやっているかのようだ。

自分の国がどうすりゃもうかるか、得するか、

ってことしか頭にない。

 

でも、これは大統領とその取り巻き連中だけの指向性ではない。

少なくともアメリカ人の過半数が同じように考えているのだ。

 

こっちだって生活きびしいんだから、

民主党みたいなきれいごと並べて、

ほかの国の面倒見てる余裕なんてないんだよ。

こっちが得しなきゃ、もうやめやめ。

 

というわけで、もはや尊敬されよう、

気高くあろうなんて気もさらさらなく、

ぶっちゃけカネかねカネ。

まぁ、日本人も五十歩百歩かもしれないが。

 

いずれにしても、これまでの世界地図はビリビリになった。

80年前、アメリカに負け、アメリカに救ってもらった、

われらが日本。

 

その思いが強すぎて、僕たちは、

世界がこのまま何世紀も続くんだろうという、

長い長い夢を見ていたのかもしれない。

 

じゃあいったいどうすりゃいいかなんて、わからない。

とりあえず、グルメとアニメと平和ボケを売りにして、

ニッポン良いとこ、一度はおいで~ 

と、独自の文化の発信に励み、

ジャパンファンを世界中に広げておく、

といったことをやっていくしかなさそうだ。