秋の最後の日の散歩

明日から寒くなるそうなので、

今日は今年の秋の最後の日かも、

と思って、午後から義母を連れて

近所の公園を散歩する。

遠くに行かなくても紅葉をたっぷり楽しめる。

 

なかなか色づかなかったイチョウが

12月になってどんどん黄色くなり、

見事なゴールデンイエローに。

ほんの少しの風で落葉が雪のように舞って、

切なくも美しい。

 

「ほらほら、空からまたくるくる降ってくるよ」

と、高い木の枝から回転しながら降りて来る落葉を見て、

義母に促すのだが、どうも反応が鈍い。

 

認知症にも関わらずというか、だからこそなのか、

この人はときどき、路傍の小さな花を見つけたりして、

小さな子どものような感性の鋭さを見せることがあるが、

紅葉・落葉に関しては全然気をそそられないようで、

僕がどれだけ「ほら見て見て」言っても、

ほとんどゴミ扱いである。

 

そのくせ、そのへんに落ちている

お菓子の空き袋、ポケットティッシュ、

子どもが落としていったおもちゃやアクセサリーなどは

目ざとく見つけてガメようとする。

せっかく秋を楽しみに来たのに・・・。

と文句を言っても始まらない。

 

しかし、今日は暖かく、お天気も良く、

気分も体調もよかったようで、

なかなか帰りたがらず、2時間近くも歩いた。

こんなによく歩いたのは久しぶりだ。

 

ちなみにネコのいる花屋さんでは、

秋の花が終わったらクリスマスや正月を挟んで、

もう春の花。

暖かい部屋で春を楽しんでほしいのだそうだニャ。