老害昭和人のコメ買占めとタンス預金60兆円

 

「昭和人の老害に悩む日本」を象徴する

令和のコメ騒動。

お盆のころからスーパーの棚からコメが消え、

ちょっとした騒ぎになっている。

うちも米が切れかけていたので、

どうかな~と思って先週後半、

スーパーに行ったら、

案の定、棚は空っぽ。

やむをえず、1週間ぐらい何とかしのぐかと思って、

ごはんパックを買って来た。

 

それで昨日、また別の店に覗きに行ったら、

朝の開店間もない時間にかかわらず、大混雑。

それも来ているのは、ほとんどが僕より年上であろう

じいさん・ばあさんだ。

 

店内を見て、混雑の理由が分かった。

お米の臨時入荷があったようである。

ちと高めだが、まぁ納得の値段。

一瞬、どうしようと思ったが、

他に買う予定のものがあり、現金が足りない。

カード払いで買うのも何だなと思ってやめておいた。

 

買物を済ませ、レジに行き、

米を二袋ゲットしたじいさんの後ろに並ぶ。

レジのおばさんから、

「おひとり様(ひと家庭)、1点までです」と言われ、

舌打ちをして何か一言二言、

文句らしきことを言ったが、

すぐにあきらめて一袋を手放した。

 

会計を済ませて荷物を袋詰めしていると、

ばあさんたちの「あっちの店にも入荷がるらしい云々」

といった情報交換の声が聞こえてきた。

 

どういう市場原理が働いているのか、わからないが、

どうも今回の騒動は、転売屋とこうした年寄りの

買占めが主たる原因らしい。

 

約半世紀前のオイルショック時における

トイレットペーパー消失事件が

トラウマになっているのだろうか?

 

それおあるが、モノをいっぱい持っていることがリッチ、

という価値観の時代で育った人たちなので、

なんでもかんでも物を貯めこむ傾向があるようだ。

 

災害に備えての備蓄は必要だが、

彼らのため込み癖は、

それとは異なるカテゴリーのものだ。

不安感・ストレス解消の一種だと言っていいだろう。

そして、たまに訪れるこういう「プチ危機的状況は、

退屈な日常に風穴をあける

イベントのようなものでもあるのだろう。

 

約60兆円(今年3月現在)と試算されている、

こうした年寄りの「タンス預金」も

米やトイレットペーパーの「備蓄」の

延長線上と言えるのかもしれない。

いわば、年寄りのエゴに

世の中が振り回される形になっているのだ。

 

これを一概に「老害」というのは酷すぎるが、

60兆円に上るタンス預金が

日本経済停滞の一因になっている、

と考えると、やっぱりどうにかしてほしいと思う。