食べ物の恨みは死ぬまで残る

 

病院食を食べないという義母に

パン、お菓子、果物などの差し入れを持っていく。

戦中の疎開体験者・戦後の食糧難体験者なので、

おかゆ系のどろどろした食べ物に

なにか嫌な思い出が紐づいているのだろうか?

食べ物の恨みはおそろしい。

いくつになっても消えることがない、

死ぬまで残るトラウマだ。

 

少し前まで、児童館などの子どもイベントで、

なつかしの「すいとん大会」とか

あちこちでやっていたような気がするが、

ああいったものは、ある程度、

現代風にアレンジされていたのだと思う。

 

ガチ70年前・80年前の

極貧日本のすいとんやらぞうすいやらは、

現代のグルメ生活に慣れ切った

子どもや大人には、

とても食えないような代物なのではないか。

 

添加物が入っていようが何だろうが、

年寄りがきれいに包装された

甘いパンやお菓子に目がないのは、

やっぱりやむを得ないことなのだろう。

 

こんなこと言うと専門家の人に怒られそうだが、

もう90に近い齢なので、

栄養バランスとか、はっきり言ってどうでもいい。

毎日お菓子ばかり食べていても、

とくに健康的に問題ないと思う。

好きなものを、好きなだけ

食べさせてあげたいというのが、

親心ならぬ、子ごころだ。

 

思いがけず入院生活が長引いてしまい、

体力の衰えが心配だが、

今日会ったらけっこう元気になっていて、

少しほっとした。(もしやお菓子効果?)

 

家の中にいると、あれこれ絡んできて

面倒くさくて疲れるのだが、いないと寂しいし、

どこか生活の張りが失われたように感じがする。

早いとこ回復して戻て来てほしい。