「焼き芋屋のおっさんがカッコいいと思っていた」
「八百屋の親父にあこがれていた」
今日インタビューしたデイサービスの
マネージャーの若者は、
子どもの頃を振り返ってそう語った。
焼き芋屋とか八百屋とかの職業が
どうこうというのではなく、
地に足を付けて生身の人間とわたりあって商売する
その生きざまが子どもの目にまぶしく映ったのだろう。
そのまぶしさがその後の彼の道を決め、
人間同士が向き合う現場の仕事に向かわせた。
いまどき珍しい心根を持った青年と言えるかもしれない。
手っ取り早く楽してもうけるのがカッコいいとか、
いい生き方だとか、成功者だとか言われ、
みんなそうした考え方に洗脳されてしまっている。
けれども経済的に豊かになることと、
豊かな精神をもって生きることとは別の問題。
そして悲しいかな、
大多数の人はそのどちらも手に出来ずに行き詰ってしまう。
みんな自分の理想的な将来像を持っている。
こんな生き方をしている“はず”の自分が脳内にいる。
もし行き詰ったら、子どもの頃、何になりたかったか、
どんなおとながカッコいいと思っていたのか
じっくりと思い出してみよう。
あなたはどんなおとなに憧れましたか?
どう生きたいと思っていましたか?
いくつになっても問いかけていていいと思う。
若者にそう教えられた日。
コメントをお書きください