1960~70年代に活躍したミュージシャンで
そう漏らす人は少なくないようだ。
ワールドかどうか知らないが、
今夜(2024・4・6)は
有明の東京ガーデンシアターで
ジェームス・テイラーが一夜限りの来日公演をやっている。
そのことを教えてくれたのは、
ついこの間まで大学院生で、
来週から東京都の小学校の非常勤講師として
勤め始めるK君だ。
水道代を払い忘れて
水を止められたことがあるというK君は、
「たまたま耳にした『マイ・ブルーヘブン』が
心に刺さったんすよ」
と、ジェームス・テイラーは2020年にリリースした
「アメリカン・スタンダード」というアルバムを聴いて
ファンに。
今日はなんと!
S席2万円のチケットを買って今晩のライブ見に行った。
水道代払えないのに、チケット代は払うんかい!
でも、若いってそういうこと。
水より音楽のほうが大事なんだ。
ジェームス・テイラーといえば、
僕が中高生の頃、活躍したシンガーソングライターで、
確か、カーリー・サイモンのもと旦那。
キャロル・キングとのデュエットも印象深い。
「アメリカン・スタンダード」は
タイトル通り、
アメリカンポップの定番となった楽曲を集めたもので、
テイラーが独自の歌唱とアレンジで
渋みをきかせて料理している。
この投稿もBGMとして聴きながら書いている。
確かに心地よくリラックスできる。
そんなテイラーが20代前半の若者の心をつかむとは
面白い時代になったものだ。
1960~70年代に活躍したミュージシャンは、
すでに70代後半。
同世代ですでにこの世から去った人も少なくないので、
冒頭の「死ぬ前に・・・」というセリフが
漏れ出てもおかしくない。
意地悪くつっこめば、
「そんなに過去の栄光が恋しいのか」とも言えるが、
音楽を愛し、その世界で成功して生きて来たのなら、
やっぱり最後にまた夢を見て、
悔いなく人生を締めくくりたいと思うのが人情だ。
20世紀のポップミュージックも
ネット動画の発達、さらにAIの発達で
皆がお金を使わずシェアできるようになり、
もうかつてのようなビッグビジネスは望めない。
これから先の音楽産業がどうなるかはわからないが、
良い曲はやっぱり世代を超えて聴き継がれ、
様々な形で歌い継がれるのは間違いない。
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20世紀ロック・ポップ・歌謡曲は未来への資産
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