1983年リリース。サードアルバム『WAR(闘)』に収録。
シングルカットもされてヒットした。
U2はこの時期、世界中の社会問題について歌っていたが、
この曲は当時主流だったダンスミュージックを意識した
ストレートなラブソング。
いわばU2流ダンスナンバーといったところ。
とある日本の音楽評論家が
「80年代もロックを聴き続けることができたのは
U2がいたからだ」といった趣旨のことを
雑誌だったかライナーノーツに書いていたことを思い出す。
確かにロックが本当にロックらしかったのは、
1960年代と70年代で、
80年代以降は音楽ビジネスが膨張し、
多くは売れ線狙いの「商業ロック」になってしまった。
僕たちと同年代、あるいはもっと上の世代は
80年代のロックについて、
そんなちょっとネガティブな認識を持っている人が
多いのではないかと思う。
アイルランドからほぼ初めての
メジャーなロックバンドとして脚光を浴びたU2は、
社会に異議を申したてる
反抗的なロックスピリットを楽曲にして
世界中の若者から支持されるようになった。
そのテーマは、宗教紛争や反核運動、
アパルトヘイトなどの人権問題、薬物依存症など
多岐にわたってメッセージ性の露わな曲を次々と発表。
チャリティー・イベントにも積極的に参加している。
そうした活動によって、皮肉なことに、
他のいわゆる商業ロックバンドを抑え込んで、
最も売れるビッグバンドに成長し、
世界最高峰に上り詰めた。
まだ駆け出しだったこの83年当時は
当たり前のことだが4人とも
こんな顔してたっけ?と思うくらい若い。
そしてめちゃめちゃ音がキレまくってて、
パワフルでまるで昇竜のようなイメージだ、
初めて『WAR(闘)』聴いた時の驚きと興奮がよみがえる。
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