週末の懐メロ164:エヴリウェア/フリートウッド・マック

 

1987年リリース。

アルバム「タンゴ・イン・ザ・ナイト」に収録された

クリスティン・マクヴィー作曲のナンバー。

 

フリートウッド・マックは

1967年から続く息の長いバンドで、

いろいろな音楽性を持っているが、

やはり70年代中盤、

活動拠点をイギリスからアメリカに移した後に

発表した大ヒットアルバム

「ファンタスティック・マック」や

「噂(Rumours)」のイメージが強い。

 

このあたりから始まったポップロック路線は、

現代——特にこの数年、人気が高まり、

バンド自体も再評価され、

「噂(Rumours)」という

トリビュートバンドまで出てきて活躍している。

 

もう一つ、このバンドをユニークな存在にしているのは、

スティーヴィー・ニックスとクリスティン・マクヴィー、

二人の女性ヴォーカリストが

ほぼ均等に並び立っていたという点。

しかも二人とも才色兼備のソングライターである。

 

「ドリームス」などの大ヒットがあるので、

巷では「マックと言えばスティーヴィー・ニックス」

みたいな感じで語られることが多いようだが、

僕は断然クリスティン・マクヴィー派で、

彼女が書いて歌う歌こそが

フリートウッド・マックの真骨頂だと思っている。

 

特にこのライブの「エヴリウェア」は

ファンタジックなイントロと

オリジナルよりもテンポアップされた流れるような曲調、

軽やかに踊るように、

それでいて落ち着きのあるヴォーカルがとても心地よい。

 

昨年(2022年)にこの世を去った

クリスティン・マクヴィーの最高のパフォーマンスの一つ。

 

 

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