1ヶ月ほど前、義母の要介護度認定更新の調査があり、
きょうその査定結果を聞いた。
要介護度は上がらず下がらず、
いっしょに暮らす前と変わらず3のまま。
これでまた次の4年間を送ることになった。
認知症の認定を受けたのは10年ほど前からだが、
その10年ほど前、
つまり20年ほど前から症状はすでに始まっていたらしい。
そう言われていま思い返すと、
まだチビだった息子を連れて訪ねた時、
ところどころおかしな言動が見受けられた。
その頃は今ほど認知症が“認知”されておらず。
まだ「ボケ」とか「痴呆症」と呼ばれていた
時代だったので、
いっしょに暮らしている家族としては、
そんなことを認めたくなかったのだと思う。
これまでのデータでは、
認知症は発症から10年ほどで死に至る病とされているが、
そこだけ考えるとずいぶん長期間、
おとなの人間としての機能が維持できている。
引きこもりの人が朝の散歩を始めて、
花の匂いを感じたり、鳥の声を聞いたり、
風を肌に受けたりすることで、
しだいに気分がやわらぎ改善した、
という話を聞いたが、認知症の場合もそれと同じで、
日常的に川沿いを歩くことなどで
脳に良い影響を与えているのかもしれない。
ただ、いずれにしても介護は大変で、
カミさんと二人でやっているから何とか持っているが、
一人ならとっくの昔につぶれている。
ヤングケアラー、ビジネスケアラーも
これから大勢発生するだろう。
この先、10年・20年、
日本社会(そしてほとんどの先進国)にとって、
介護はますます大きなテーマになっていきそうだ。
未来を担う人たちを育てる子育てもそうだが、
これまで社会のために功労してきた人たちを
介護することも、その家族にとっては一大事業なのである。
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