千歳烏山にあるJA東京中央セレモニーセンターでは、
今年から「ペットに見送られる、私の葬儀」
というプランを始めた。
その名の通り、お葬式にペットも参列し、
亡くなった飼い主さんをお見送りする、というものだ。
このプランは、世田谷区、杉並区、大田区にある
同社の3つの専用ホールでできる。
今までもこっそりお通夜などに
キャリーケースに入れた小型犬を連れてきて、
故人とお別れをさせていた家族はいるようだが、
公にこうしたお葬式ができます、と打ち出したのは、
おそらく日本で初めてではないだろうか?
というわけで月刊終活の取材で千歳烏山まで行ってきた。
こうしたサービスを始めた下地として、
この会社ではガチでペット葬に力を入れており、
敷地内に専用のお別れ室や専用の火葬車、
霊柩車も揃えてる。
そして、安心のキーポイントとして、
ペットシッターというスペシャリストも控えている。
供養グッズもおしゃれでかわいい。
ペットのお葬式では、
立場や人間関係などに気を遣うことなく、
純粋に悲しみの感情を表出できるので、
なりふり構わず号泣する人も多いという。
取材でプラン開発の経緯を聴くと、
そうした人たちの心情を日頃から肌で感じており、
インフラも整っているので、
始めるのに大きな葛藤はなかったという。
ペットは永遠の子供。
自分が可愛がった子に最期を看取ってもらいたい
という人は多く、ニーズは高いだろう。
ペットー主にイヌだが―は、人の死がわかるのか?
という疑問もある。
でも、散歩のときに逢う犬たちを見ていると、
たぶんわかるのではないかという気がする。
人と一緒に暮らしている犬は、
もしかしたら幼い人間の子供より
死とか別れの意味はよく理解できる。
取材してみて思ったのは、
これ以降、死という事象の前では
人もペットも同等になるのではないかということ。
同じ命の重み――というと、反感を買うかもしれないが、
おそらくペットに心を寄せて暮らしている人にとっては、
心情的にそうなるのは自然なことだと思う。
もちろん、社会的な意味合いと重みはまったく違うけど、
いろいろ人間関係に倦んで、
ペットのほうに心を傾けたり、思い出を育む人が
これからどんどん増えていくのかもしれない。
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