1979年リリース。
「夢・ドリーム」という日本語と英語の掛け合わせは
ほとんどダジャレの部類だが、
そうしたジョーク感も含めて、このバンドが好きだった。
1979年はまだまだロックで夢を見られた時代だ。
ニューウェーブロックという印象が強いシーナ&ロケッツ。
基本はロックンロールなのだが、
細野晴臣がプロデューサーとして関わっていたせいか、
デビュー当時はちょっとテクノポップ風の
ニュアンスが混じっていた。
シーナのハラハラさせるような危なっかしい、
けど魅力的なヴォーカルと
インチキっぽく謎めいたカタカナ英語も懐かしい。
そして、何と言っても鮎川誠のギターがカッコよかった。
NHK-FMでエアチェックした鮎川参加の
YMOツアーの番組を
カセットテープに録音して長らく愛聴していたのだが、
YMOのサポートギタリストのなかでも
鮎川のギターがいちばんキレていたように思う。
シーナの死後8年、その鮎川が先月末、この世を去った。
そう言えば今年に入ってからYMOのドラマーだった
高橋幸宏も去っている。
誰が死んだってロックンロールは不滅だぜ、
と言いたいところだが、
やっぱり寂しさを禁じ得ない。
1979年は、とてもとても思い出深い年だった。
せめてシーナと鮎川といっしょに、
ユメ、ユメ、ユメ、ユー・メイ・ドリーム……
と呟いていよう。
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