1969年リリース。
エリザベス女王の訃報を聞いた時、
真っ先に思い浮かんだのは、
ビートルズの「ハー・マジョスティ」と
セックス・ピストリズの「ゴッド・セーブ・ザ・クイーン」。
そして、このキンクスの「ヴィクトリア」だった。
一時期、英国ではビートルズ、
ローリングストーンズと
肩を並べる大人気バンドだったキンクスだが、
日本での人気はイマイチで、
僕も20歳を過ぎるまで聴いていなかった。
しかし、1980年代になってヴァン・ヘイレンが
彼らの代表曲「ユー・リアリー・ガット・ミー」を
カバーして世界的大ヒットになったのをきっかけに、
キンクスの人気も再燃。
このライブが収められている
「ワン・フォー・ザ・ロード」は
ヒット曲満載で演奏内容も弾けまくっていて、
大好きだった。
中でもこの曲は、
僕にとっての最高のキンクスナンバーだ。
「ヴィクトリア」とはもちろん、
エリザベス女王のひいひいばあちゃん。
経済・産業が支配する現代の世界の始まりを作った
大英帝国の元首・ヴィクトリア女王のことである。
♪幸福な僕は愛する国に生まれてきた
貧しくたって自由なのさ
大人になったら戦争に行って
お国にために戦うよ
女王の栄光よ 永遠に
ヴィクトリア ヴィクトリア
めっちゃ明るく元気なロックンロールに乗せて
歌う歌詞は猛毒のてんこ盛り。
強烈な社会批判、
半世紀前の高齢者の老害に対する糾弾を含めて、
偉大なるヴィクトリア女王を皮肉り倒して見せた。
ビートルズやセックス・ピストルズもそうだったが、
権威に対する反抗的な姿勢は痛快だった。
ただ、いま聴くと、
懐の深い母親や祖母に見守られて、
跳ね回っている腕白小僧たちにも見えるのだけど。
いずれにしても、自由にロックできる世界が
これからもずっと続くことを願ってやまない。
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