英国では「英国現代奴隷法」という法律が
2015年に作られた。
人権意識が高い欧州では、
人種やジェンダーの差別問題に気を付けることはもちろん、
サプライチェーンにおける従業員の権利保護が重要。
サプライチェーンがアジアなどに工場を持つ場合でも、
奴隷的労働は許されず、
この「英国現代奴隷法」には十分な注意が必要だ。
新興国では「3万円で人が殺せる(殺し屋を雇える)」
と言われている。
異性関係やお金のトラブルには十分な注意が必要だ。
いきなり、日本企業が先進国、新興国に進出する際、
どんなリスクがあるのかについて、
それぞれ書かれている。
これは国際弁護士の人が、
海外進出を考える企業に向けて書いている本の一端。
難しい法律を「ざっくり」わかりやすく説明し、
「当たり障りのある」表現をあえて心がけたそうである。
いやいや、たしかにわかりやすく刺激的で面白い。
「現代奴隷法」なんて初めて知ったし、
聞いたことはあったが3万円で殺しもOKとは・・・。
なんだかいきなり映画の世界に放り込まれたようだ。
ビジネス本の仕事として、
企業のグローバルビジネスに関する
本の制作がスタートした。
人口減少によってマーケットが縮小する日本。
リモートワークの普及を踏まえて、
海外市場に進出しようとする企業の
サポートサービスについて書いていくものだ。
というわけで、久しぶりに世界に目を向けて勉強している。
上記の本はその一環として読んでいる。
サイト情報も割とソフトタッチのものが多い中、
これはなかなかエグい。
「汚職・腐敗防止法」の項目では、
海外では汚職が水や空気のようにはびこっています
(日本の汚職なんて甘っちょろい?)とか、
「労務・人事」では、アジアの新興国のような
高温多湿の環境では、人は働きません。
日本人が通常と考える勤怠管理をするだけで
一苦労ですとか。
噂で聞くことはあっても、
こうやって世界中の現場でトラブルに向き合った人に
本ではっきり書かれると、やたら説得力があり、
その国の生活・ビジネスの風景が広がってくる。
グローバルというイメージは美しく、
そこでビジネするぜというとカッコいいけど、
現実はいろいろ大変。
というわけで、観光ではない、
バックヤードの世界旅行へ出発だ。
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