週末の懐メロ96:レット・イット・ビー/上々颱風

 

オリジナルはもちろん、1969年のビートルズ。

それを上々颱風(シャンシャンタイフーン)が

独自のアレンジで1991年にリリースした。

 

過去50年あまり、この偉大な楽曲に魅了されて

数多のミュージシャンがカバーしてきたが、

あまりに孤高過ぎて、

誰もその美しさの半分すら表現できない。

当の作曲者のポール・マッカートニー自身の歌・演奏すら

あんまりいいと思わない。

 

マッカートニーひとりでは駄目なのだ。

あの時代、ほとんど解散状態だったビートルズ。

それでもあの4人が揃っていたからこそ編み出せた

最後のマジック。

それが「レット・イット・ビー」なのだ。

 

しかし唯一、まったくベクトルは違うけど、

原曲と同等レベルの感動を味わえるカバーがある。

それがこの上々颱風の

自称「ちゃんちきミュージック」の演奏だ。

 

「三線バンジョー」を中心に、

パーカッション、ベース、キーボードのほか、

いろんな和楽器や民族楽器、

そして女性二人のツインボーカル。

 

琉球音階などアジア民謡、レゲエなどのエッセンスを

取り入れたお祭りビートの「レット・イット・ビー」は、

原曲をリスペクトしながら、見事なアレンジに成功。

もし凹んでいたら人にぜひ聴いてほしい、

涙が出るほど元気になる音楽だ。

 

1年前に紹介した金沢明子の「イエローサブマリン音頭」

(大滝詠一:編曲、松本隆:訳詞)もそうだが、

思いがけないことにビートルズナンバーって、

日本のお祭りとめっちゃ相性がいいのだ。

もしかしたら探せば、他にもあるかも。

カバーするならぜひ挑戦してみてください。

 

 

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