昨日は「おふくろの味はハンバーグ」と書いたが、
これについては日本全国に同士が大勢いると思う。
少なくとも昭和40年代以降の子どもの多くにとって、
ハンバーグは最高峰のごちそうだったはずである。
そして、その子どもたちが大人になった今、
ハンバーグはカレー、ラーメンと並ぶ国民食となり、
世界に冠たる「日本食」となった。
みんな大好きハンバーグ。
庶民の味方ハンバーグ。
労働者階級のぜいたくおかずハンバーグ。
いやいや、なに寝ぼけてるの?
ハンバーガーといえばアメリカに決まってるでしょ。
という声が上がるかもしれない。
たしかにハンバーガーはアメリカの国民食だが、
ハンバーガーとハンバーグは、
まったく違うカテゴリーの食べ物だ。
レッツ・イマジン。
マックやキングのバーガーのパテを
パンの間から取りだしただけで、
ごはんのおかずになるだろうか?
日本食のハンバーグは白いご飯と味噌汁に合う。
そのように最初から作られ、そのように発展してきた。
ソースも中濃、ウスター、ケチャップ、
デミグラスといった洋食系から
大根おろし、醤油、ポン酢、
照り焼きソースといった和風系、
さらに様々なオリジナルソースの開発も盛んで
自由度が高い。
今や家庭やファミレスのみならず、
街には多様な専門店が百花繚乱。
おふくろのハンバーグ、おやじのハンバーグ、
おれのハンバーグ、ギャルズバーグ、キッズバーグ、
シティバーグ、カントリーバーグ、
むかしバーグ、未来バーグなど、
カレー、ラーメンと同様、
驚くべき柔軟性と文化性をもって進化してきた。
しかし、やはり定義はある。
ごはんのおかずにならないハンバーグ、
いわゆる「ハンバーグ定食」にならないハンバーグは、
ハンバーグとは言わない。
いやいや、うちのは定食用よりうんと高級ですから、
そんな労働者なんかじゃなくて
富裕層・上層階級の方々にご提供したい――
というものもあるだろう。
否定はしないが、それは「ハンバーグステーク」という、
また違うカテゴリーであり、
僕たちが求める、温かくておいしくて愛の肉汁あふれる
「みんなのハンバーグ」とは別物なのだ。
日本でハンバーグが一般家庭に広がったのは、
やはり昭和の高度経済成長時代。
1962年(昭和37年)に現在も人気のロングセラー商品、
マルシンフーズの「マルシンハンバーグ」が発売開始。
テレビCMも頻繁に流れ、
ハンバーグの認知度が格段にアップ!
そういえば僕の母も、手作りの前に、
このお手軽マルシンハンバーグを
幼稚園の弁当のおかずに入れてくれました。
のりたまなどのふりかけをかけたごはん。
その横にちょこんとマルシンハンバーグという、
今の基準で見たら、超手抜き弁当。
でも、めっちゃうまかった。
1969年(昭和44年)のテレビアニメ
「ハクション大魔王」では、
主人公のハクション大魔王の好物はハンバーグ。
しかしこれ、台本ではコロッケとなっていたため、
大魔王の声優だった大平透氏が、
「今時コロッケはないだろう。
今の子どもはハンバーグだ。」
とその場でハンバーグに変更したそうな。
この秘話は一般社団法人「日本ハンバーグ協会」の
ホームページからの引用。
https://j-hamburg.org/
ハンバーグ愛にあふれる同協会では、
歴史をはじめ、豊富なハンバーグ情報が満載。
あんまりまじめでなく、適度にふざけてコミカルなところも
ハンバーグらしくて良い。
勉強・研究してみたい人はぜひ覗いてみてください。
いっしょにハンバーグの世界を広げていきましょう。
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