源頼朝(大泉洋)の(観客的に)許すまじき
非道な陰謀の末、上総介広常(佐藤浩市)が惨殺された
「鎌倉殿の13人」の第15回。
ネット上でもあまりの衝撃に騒然となるほど盛り上がり、
まさに三谷幸喜脚本の本領発揮。
この脚本家は「本作は源頼朝(大泉洋)が
死んでからが本番」
と言っているくらいだから、
このあと出てくる壇ノ浦の合戦・平家の滅亡も、
兄に討たれる義経の悲劇も、ほんの序章ということになる。
とは言え、夏まではこのくだりでまた盛り上がるだろう。
従来のイメージを木っ端みじんにする
菅田将暉の純情ワルガキ義経は大好きだ。
上総介の死が、頼朝・義経兄弟の
確執と悲劇の伏線となっていることは明らか。
これまでは何やらお人よしのボンボンっぽかった頼朝が、
これからどんどんブラックな悪役になっていく。
でも大泉をキャスティングしている以上、
最期は「政治家になったばっかりに
あんなひどいことしたけど、
本当はやっぱりいい人だったんじゃないか」と
視聴者に思わせて退場するのではないかと僕は思う。
さらに上総介の死は、この先、源氏から政権を奪う
北条義時(小栗旬)の運命にも連なっている。
時を同じくして誕生する義時の息子・
北条泰時(鎌倉幕府第3代執権)は、
上総介の生まれ変わりなのか?とも思わせる。
義時もまだなんだかフツーのいい人っぽいが、
何と言っても小栗旬、
これからどんな豹変ぶりを見せるのか楽しみだ。
やっぱり脚本と役者がいいと見ごたえがあります。
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