ハードロックの元祖クリーム。
1968年11月、ロンドンの古式ゆかしい
ロイヤルアルバートホールを
ぶち壊すかのような壮絶なラストライブ。
バンドの活動期間はわずか2年半ほどだったが、
エリッククラプトン(ギター)、
ジャック・ブルース(ベース/ヴォーカル)、
ジンジャー・ベイカー(ドラム)の
最強トリオの凄まじい演奏は、
ロック史に巨大な足跡を残した。
「サンシャイン・ラブ(Sunshine of Your Love)」は
1967年リリースのアルバム「カラフル・クリーム」に
収録された、大好きなヒットナンバーだ。
初めて聴いたのはその10年後だったけど。
僕が高校生の頃は
「レッド・ツェッペリン?
ディープ・パープル?
ブラック・サバス?
だっせ~。おれはクリーム聴いてるんだよ」
と言えば、なんだか自慢できた(笑)。
アホみたいだけど、要はそれくらい偉大なバンドとして
認識されていたのだ。
何と言っても、当時からすでに“神”の称号を受けていた
世界最高峰のレジェンドギタリスト、
エリック・クラプトンが若々しく、
バリバリにロックしていたということが大きい。
しかし、聴けばお分かりのように、
ブルースのベースも、ベイカーのドラムも、
クラプトンを圧倒するほどの
凄いエネルギーを放っている。
曲の中盤以降はチームワークなどまるで無視して、
ほとんど3人のバトルロワイヤル状態。
最後までこの曲を続けられるのか、
途中で崩壊してしまうんじゃないかと
ハラハラするほどだ。
そしてクリーム以上に凄まじいというか、
面白いのが観客。
この頃の客は会場で
平気でタバコ(マリファナか?)を
ふかしながらタテノリしまくっている。
この人たちは今、ほとんどが70代だろう。
ハチャメチャな1960年代。
見方を変えれば、思う存分、音楽を楽しみ、
それだけで世界を変えられると、
みんなが信じていた牧歌的な時代。
そんな時代の空気を満喫できるこんなライブを、
普通に家にいて観られるとは、
今もまた、それなりにいい時代なんだよな。
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