今日も認知症の義母は川沿いを散歩しながら、
通りすがりの人たちに愛想を振りまく。
子どもやイヌを見て可愛い、可愛いいと連呼する。
ネコはどっちかというと苦手なようである。
しかし、じつはイヌもちょっと苦手。
イヌは人間の言葉がわかるから、
きっと可愛がってくれるんだろうと思って
しっぽをフリフリ寄ってくる。
顔は笑っているが、
ちょっと大きいイヌだと内心ビビっているのがわかる。
しかたないので、僕が代わりに撫でたりしてあげる。
義母のそんなキャラも面白いと思う。
認知症の介護と言っても、
今のところはそれくらいで済んでいるが、
もちろん先のことはわからない。
2025年には5人に1人が認知症患者になるという。
わずか4年後のことだ、
本当にそうなるのか?
もちろん先のことはわからない。
でも、これからの社会が
認知症という現象と共存する社会になるのは、
ほぼ間違いないだろう。
認知症と認定されると、
どんなお金持ちでも
自分の財産を好きなようには使えなくなる。
記憶の中から、お金も社会的地位も、
家族も友だちもみんな消え去っていく。
それまで所有していた財力や権力に関わらず、
一気に社会の弱者に転落する。
その時に何かを愛することができるか、
そして、人から愛されることができるか、
それがその人の人生の価値になる。
あまり考えたくないが、
もし自分が認知症になったら・・・ということは
心のどこかにメモしておいたほうはいい気がする。
コメントをお書きください