超高れい蔵庫 成仏す

 

先週、夏日が2,3日続いた時に冷蔵庫の中が少々匂った。

取り出してみると開けて3~4日経ったヨーグルト、

4~5日経った缶のホールトマトの残り、

ほったらかしておいた糠床などにカビが生えている。

まだ賞味期限前の豆腐もチーズ化している。

 

冷凍庫に入れておいた食品もイマイチフリーズしてないし、

アイスクリームは数時間入れておいたら柔らかくなっている。

 

どうやら冷蔵庫が命尽きつつあると判断した。

じつはとっくに寿命が来ていたのだが、

寒かったから気が付かなかったのだ。

 

この冷蔵庫をいつ購入したのか思い返してみた。

カミさんとは結婚する1年前から一緒に暮らし始めた。

その年からだから・・・と勘定すると、

なんと27年!

20世紀の遺物だったのだ。

 

その上に乗っかっていたオーブントースターは

カミさんが一人暮らしを始めたお祝いに

友だちからもらったものだというから、

さらにその上を行く30年以上!

 

だいぶ汚れてたけど、ちゃんと使えるので

結婚しても、子どもが生まれて成人しても

取り替えなかった。

 

さすがに冷蔵庫は健康にかかわるものなので、

ケチってなどおれず、夏になる前に

近所のコジマで新品を購入。

ついでにオーブントースターも買い替えた。

 

人生の半分近い年月、お世話になった冷蔵庫に

感謝の心を込めて手を合わせた。

「成仏してくれよ」と祈りつつ

土曜日に配送されてきた新品と引き換えに

お引き取り戴いた。

南無阿弥陀仏。

 

ピカピカのヤング冷蔵庫はよく冷える。

今までいかにちゃんと冷えてなかったかがよくわかった。

なんだか新生活スタート!の気分。

 

エッセイ集「昭和96年の思い出ピクニック」/おりべまこと 

ASIN: B08WR79ZCR 

アイドル、マンガ、オカルト、オリンピック、新聞配達、家族、そして戦争――昭和には愛すべきもの、憎むべきもののすべてがあった。

2021年=令和3年=昭和96年になった今でも、僕たちは昭和の物語から離れられない。海を埋めたて、山を切り開き、明日へ向かって進んだ果てに見つけたものは何だったのか?

みんなが愛して憎んで生きた時代を1960(昭和35)年生まれの著者が探検する面白まじめエッセイ集。ブログ「DAIHON屋のネタ帳」から30篇を厳選・リライト。

 

もくじ

・西城秀樹さんのお葬式:青春の同窓会

・ちびまる子ちゃんとサザエさんはいつまで続くのか?

・昭和オカルト大百科

・新聞少年絶滅?物語

・死者との対話:父の昭和物語

・社会全体の児童虐待と「晴れた空」

・東京ブラックホールⅡ:「老いた東京」は美しいか?

・さらばショーケン:カッコ悪いカッコよさを体現した1970年代のヒーロー

・さらば平成――みんなが昭和に帰りたがった30年

・永遠の昭和 明日のための1960年代・70年代   ほか

 

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