今さらながらだけど、
正月休みは「鬼滅の刃」のビデオを見ていた。
(まだ全部観終わってないけど)
基本はチャンバラアクションのダークファンタジー。
そこに現代の日本人が失ってしまったもの――
家族の絆、人情、音やにおいで心を察知するセンスなどが
思う存分盛り込めていて、うまいなぁと思った。
そしてビジュアル的には、伝統的な和物と
モダンレトロが絶妙にブレンドされている。
時代を大正時代に設定した勝利。
これは外国でもウケるだろう。
だけどたった100年前ってこんな生活環境、
こんなマインドの世界だったんだね。
敵は鬼である。
鬼と言っても角をはやしておらず、
虎皮のパンツもはいてないので、
ビジュアル的にはそう言われなくては鬼とは認識しづらい。
妖怪でも怪獣でも悪魔でも宇宙人でもない、
この「鬼」の最大の特徴は
「もともとは人間だった」というところ。
そこにドラマがある。
そのため、鬼の過去、
そしてその鬼を退治する鬼殺隊のメンバーの過去も、
いったい彼らはどこからやってきて、闘いの場にいるのかという
回想シーンがやたら多いのもこの作品の特徴だ。
鬼については長くなるのでまた改めて書く。
僕がこの作品で一番好きなキャラは黄色い髪で、
主人公の少年・炭治郎の同期生で
お笑い担当の吾妻善逸である。
一応、美少年だけど、登場シーンの7割くらいはギャグ顔だ。
女好きで絶えずギャーギャーわめいていて、
とても鬼殺隊の剣士とは思えない泣き虫で
臆病な腰抜け野郎なのだが、
眠っているとき、あるいは意識を失っているときは、
めちゃくちゃ強い剣の達人になる。
また、嗅覚が優れている炭治郎に対して、
彼は聴覚が異常に発達しており、
人間の血流や心の動きまでもサウンドとして聴くことができる。
そんな繊細さが彼の優しさ・善良さにつながっている。
眠って視覚が効かず、聴覚だけを頼りに
居合切りで戦うさまは座頭市のようだ。
普段はギャグりまくりなのに、
この振り幅がたまらなく面白くてかっこいい。
なぜ彼が無意識の領域ではこれほど強いのに、
意識があるとてんでダメなのか?
恐怖心と自信のなさに心を支配されてしまうからだ。
恐怖心さえ克服すれば人間なんでもできると言うが、
そう簡単に克服できれば苦労しない。
人格者で努力家の炭治郎もいいが、
僕らにより近く、おまえは意識の世界では駄目でも、
無意識の領域では無敵なはずなのだ、
と夢を与えてくれるのは善逸のほうだ。
そういえば、鬼になった禰豆子(ねずこ)も眠ることによって
回復したり、強化したりした。
意識・無意識といった心理世界を描く物語でもある。
やっと見たけど「鬼滅の刃」は
いろいろ深掘りできそうで面白い。
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