疲れると図書館に行くことが多い。
ほとんどリゾート感覚。
ずいぶん安上がりなリゾートだ。
本の森の中で呼吸するとリフレッシュして気分がよくなる。
圧倒的な知識の充満する世界。
身を浸していると、あー、俺は世の中のことも人間のことも
なーんも知らないな、という思いに駆られ、
もうちょっとがんばらんといかんなー、という気持ちになれる。
ネットで情報は取れるけど、本を読まないと知識は育てられない。
情報を知識にしていくには、そこに行き着くまでの文脈が必要だからだ。
いまは昔と違ってネットで注文すればすぐに本は届くし、
電子書籍もあるので、どこでも本は読める。
読みたい本がピンポイントで決まっている場合はネット上でもいいが、
図書館に行くと目的の本以外に、
予想だにしていなかった関連図書が手に取れる。
一つの山だけでなく、山脈が見えるのだ。
いろんな本が目に入るので、いろいろ寄り道・回り道が出来る。
思ってもみなかった発見があったり、
まったく違う種類の楽しみ見つけられる。
頭の中のマインドマップが広がる感じだ。
やっぱり図書館は楽しい。
田舎暮らしとか、リゾート地みたいなところに
住みたいなと思うことはあるけど、
図書館がないところで暮らしたら寂しくてしようがなくなるだろう。
なので、僕にとって図書館は楽しいというより、
生活の一部、人生の一部になっている。
永福図書館は長年、お世話になったところで
振り返ってみると、人生の半分近い年月、
ここに通っていた。
引っ越してからは高井戸図書館が最寄りになったけど、
このへんは割とよく自転車で通るので、
時間がある時は覗いていたのだ。
べつにクローズしちゃうわけではないので
感傷的になる必要はないのだけど、
なんだか感慨にふけってしまう。
中に入ってみると、美術関係の本とかはもう引っ越し先に
運び出されたようだ、棚が開いていた。
引っ越し先は井の頭通りからちょっと入った
もと永福体育館のあった場所。
現在地は2020年末で閉じられ、
新しい場所で2021年3月からオープンとのこと。
新しい森を楽しみにしている。
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