4年前、トランプ大統領が当選したとき、
どこの州の人だったか忘れたが、
農業経営者らしき人がテレビのインタビューに答えて
「やっと本当に大統領らしい人が大統領になった」
と感慨深げに語っていたのが、妙に印象的だった。
トランプが大統領らしい大統領?
その時、僕はアメリカ人の念頭にあるトップ像が
日本人のそれとはひどく違うのだなぁと感じた。
もちろん、それはその人特有の考え方だったのかも知れないが、
なぜか僕にはそれが大半のアメリカ人の代表的な考えのように思えたのだ。
首相ではなくて大統領と言うところがミソなのかも知れない。
アメリカ人は大統領にヒーローのイメージを重ねている。
トランプがヒーロー?
日本人や、おそらく他国の人には奇異に映る。
おそらくアメリカ人の半分もそうなのだろうと思うが、
半分は(特に白人は)違う感覚を持っている。
「偉大なるアメリカ」
「強きアメリカ」
そうした言葉の響きにアメリカのマジョリティは
胸が震える思いがするらしい。
日本だったらどうだろう?
「偉大なる日本」「強い日本」なんて言われて、
その政治家に陶酔する日本人なんているだろうか?
内に流れる物語が違うのだ。
過去1世紀、世界の中心に座り、人類の正義であり続けた歴史――
偉大なアメリカの物語を、人々はそう簡単には手放せない。
その偉大なアメリカの物語を体現し、未来につなげるのは、
トランプなのか、バイデンなのか?
大統領選はそういう問いかけなのだろう。
人種差別やコロナ対策などをはじめ、
まともに、理論的に考えれば、
明らかにバイデンの民主党の主張のほうが正しい。
けれども正しければ魅力的かと言えば、そうでもない。
バイデンがボスになって中国やロシアに勝てるのか?
世界の中心であり続けられるのか?
偉大なるアメリカのプライドが保てるののか?
そういう方向に思考が働き、シーソーは傾く。
要は理論よりも感情なのである。
人は理論よりも感情で動く。
何でもそうだが、理論・理屈は
感情で行動した後の後付け・言い訳に過ぎない。
僕はロックが好きだが、今思うと、
1960年代・70年代のロックは半ば宗教のようだった。
だから当時の若者たちは本気で
「音楽で世界を変えられる」と信じていた。
(比喩的・間接的な意味では、今でも信じられるけど)
その50年後のロックスターの姿を
トランプは体現しているのではないか。
支持者の多くは、かつて
「ラブ&ピース」や「30以上は信じるな」と叫んでいた、
シニアになった若者たちである。
ロックスターなのだから、みんなのカリスマなのだから、
ちょっとやそっとのスキャンダルはご愛敬、むしろ勲章である。
今のところ、バイデン候補が優勢らしいが、
アメリカ人の潜在意識は違うところにあるのではないか。
正論好きの、つまらないいい子ちゃんのバイデン民主党よりも、
コロナを克服し、中国や不法移民に立ち向かう“偉大な”トランプが
またもや選ばれるのではないかという気がしてならない。
こんな予想は外れてほしいのだけど。
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