ルカ Lukaと子どもの虐待

 

YouTubeのおすすめでなぜだかスザンヌ・ヴェガの

「ルカ Luka」が出てきたので、

だいぶ久しぶりに聴いてみた。

1987年に発表され。大ヒットした曲だ。

軽快なコード進行の、素敵な明るい歌に聞こえるが、

この歌のテーマは「子どもの虐待」である。

 

ぼくの名まえはルカ

ここの2階に住んでいる

きみの部屋の上さ

ぼくを見かけたことはあるよね

 

もしも夜中に

もめごととか、ケンカみたいな声が聞こえても

「何があったの?」とか

尋ねたりしないでね

無視してほしい

何も見なかった、聞かなかったことにしてほしい

 

当時アメリカでは児童虐待が深刻化していたが、

日本ではまだ「そうでもなかったと思う。

僕も「これかっこいいね。好きだな」と言ったら、

「でもこれ虐待の歌なんだと」と友だちに言われ、

歌詞を調べた憶えがある。

 

でもその頃は、子どもの虐待の深刻さは全然わかっていなかった。

 

先日、ドラマ「高校教師」(1993年)を見たが、

あの作品も近親相姦=子どもに対する性的虐待が

ドラマの大きな要素になっていた。

 

信じたくないが、結構多いようだ。

現在はその深刻さが認識され、犯罪となるが、

おそらく近代化以前の社会では、

道徳的にタブーとされながらも

結構、裏側で、割と普通に行われていたのだろうと思う。

 

幾つか本(アメリカ社会における虐待のルポや小説)も

読んだことがあるが、

特に社会的地位・名声の高い親のそうした行為に対しては、

子どもも抗いがたい傾向があるという。

 

「家族の絆」が大事にされるのはいいが、

家族と言う関係に対して、日本人はもっとクールな視線が必要だと思う。

やっぱり見ないふり・聞かないふりはできない。

 

それにしても若い頃、見過ごしてみたものがいっぱいいあるなぁ。

のんべんだらりと100歳まで生かしてもらうわけにはいかない。

100年ライフは、人生2度やれということだろうか。

 

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