毎晩と言うわけではないが、
夜、義母の部屋から歌声が聞こえてくる。
大声で歌っているわけではなく、
鼻歌程度の音量なので特に問題ない。
レパートリーは、いわゆる昭和歌謡
(昭和30年代から40年代初め頃)と、
童謡・小学唱歌などだ。
寝つきが悪いと、つい口をついて出てくるようで、
長いときは1時間以上歌っている。
まるで自分に子守唄を歌っているようだ。
べつに聞き惚れるというほどのものではないが、
ぼくはそれを聴くのが結構好きだ。
なんというか、ちょっと心が洗われるような気分になる。
そして、人間が結局落ち着くべきところに
案内してもらっているような気分になる。
最近よく歌っているのは「村祭り」。
ぼくが小学校の頃は音楽の教科書に載っていたが、
今はたぶんもうないだろう。
このメロディもちょっとユニークで美しく、
わりと好きだったことを思い出した。
それでYou Tubeで聴いてみようと思ったら、
なんと! ザ・ピーナッツが歌っている。
昭和歌謡の代表選手。
ポップスはもとより、ジャズやボサノバ、
モスラの歌まで何でも歌いこなす天才双子デュエット。
ユーライア・ヒープの「対自核」や
キング・クリムゾンの「エピタフ」を歌っていたのにも
びっくりしたが、こんな小学唱歌まで歌っていたとは!
彼女らが〽ドンドンヒャララ ドンヒャララ~
と歌うと、山奥から守護神の怪獣が目を覚ましそうだ。
今年はコロナ禍で秋のお祭りも中止なので、
ザ・ピーナッツを聞いて、
日本のお祭りの精神を愛でたいと思います。
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