自分の家系のことは知らないが、
少なくとも貴族やら武家やら商家やら、
由緒正しき家柄ではないことはわかる。
そうした現実的・歴史的なルーツとはべつに、
「前世が〇〇だった」という話を若い頃、よくした。
というか聞かされた。
この手の「なんちゃってスピリチュアル」は、
特に女の子が好きである。
実際、自分は篤姫の生まれ変わりとか、
ハプスブルグ家の皇女だったとか、
まじめに話す子と何人も会った。
正直もう顔も思い出せないが、
彼女らは今頃、おばさんになってどうしているんだろう?
よほどのセレブにでもなってない限り、
齢を取るとなおさら貴族の血が騒いで
現実とのギャップに苛まれるのではないかと心配だ。
それはさておき、前世がお姫様か召使いか、の前に、
そもそも人間だったのか? と考えてみる。
というのも、世の中にはすごい人たちがいっぱいいて、
こういう賢い人たち、器用に生きられる人たちは
もう何回も人間に生まれ変わっていて
経験を積んでいるんじゃないか、
この世の中を泳ぐ要領が最初からわかっているんじゃないかと
思えてしまう。
そもそもあらかじめ持っているスペックというか、
エンジンというか、CPUが違うのだ。
生来の不器用ぶり、知恵の回らなさを考えると、
僕はおそらく今回初めて人間になった1年生である。
では前世は何だったかと言えば、
運動神経も鈍いし、動物占いではコアラなので、
きっとコアラとか、ナマケモノとか、
その手のあまり精力的でも活動的でもない、
森の中でのんびり葉っぱを食べている動物だったのでは?
という気がする。
いずれにしても今回初めて人間になった1年生が
5年生や6年生にかなうわけがない。
還暦になると、いろいろ諦めもつき、
そんなにがんばらなくてもいいやと諦観する。
それでも幸運なことに、
ここまで楽しく面白く、好きなことをやって生きてこられた。
なので1年生の終わりへ向けて
「人間1年生をやってみて」というレポートを
書かなくていけない。
どうもそれが宿題になっているようだ。
というわけで
毎日引きこもって、何千字、何万字と書いている。
宿題出しても2年生になれるのかどうかわからないけど。
落第したら、またコアラやナマケモノに戻るのだろうか?
ま、それでもいいか。
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茶トラのネコマタと金の林檎
20代半ばで独立起業し、6畳一間のアパートの自分の部屋で探偵事務所を開いた私立探偵・飛田健太(とびた・けんた)。
その健太のもとにホームページ経由で、開業以来、最高のギャラが発生する難事件の依頼が飛び込んだ。
山中に埋められた、時価数億円に上る金の林檎の捜索。
健太は相棒である便利屋の中年男・六郎を連れ、“なんちゃってホームズ”のいでたちで現場に飛ぶ。
そこに現れたのは茶トラのネコみたいなオレンジ色の髪をし、魔女のような真っ黒な服に身を包んだミステリアスな高齢女性。
健太はその依頼人に“茶トラのネコマタ”というあだ名をつける。
ネコマタの目撃談によれば、10月の第3日曜日の夕暮れ時、黒服・黒メガネの4人組の男たちがこの山にやってきて、どこかから盗み出してきた大量の金の林檎を埋めていったという。
しかし、明らかに彼女の話はおかしい。
これはかつて女優だったという女の空想か?幻想か?妄想か?
健太と六郎は、その話を信じたふりをして、山中の雑木林に入ってスコップを振るい、肉体労働に精を出すことになった。
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