遺体感染管理士に学ぶ、メガネ、手洗い、笑いという予防策

 

ステイホーム週間初日、月刊仏事のリアル取材。
電車を使わずガラガラの新宿を
自転車でスイスイ走っての出動です。

 

霊柩車・寝台車を提供する会社において、
日本で唯一、「遺体感染管理士」の資格を発行している
エル・プランナーの橋本佐栄子先生が緊急講座をしました。

 

残念ながら新型コロナウィルスによる死者は増加中です。
加えて肺炎で亡くなる方は昨年の3倍ともいわれており、
その中にもコロナと疑わしき死亡者は
多いのではないかと推察されます。
亡くなってしまったらもう検査はしないので、わからないまま。


だから「死者数はまだ少ない」なんて
侮らないほうがいいと思います。

 

遺体をどう扱うかは厚生労働省から
一定のガイドラインが出されており、
医療者は遵守していますが、
医学的知識があまりない葬儀業者は、
それだけでは具体的にどう対処すればいいか、よくわかりません。

 

そこで遺体搬送の仕事をする人たちに対して、
最重要ポイントである手袋の使い方を橋本先生が伝授。

 

遺体は生体と違って、飛沫感染の心配はなく、
気を遣わなくてはならないのは「接触感染」です。

そのためには棺に触る手をいかに清潔に保つか。


ウィルスが手に付着しないよう
手袋をするのはもちろんですが、
その着脱のタイミング・テクニックを
よく覚えなくてはなりません。

 

講座では参加者が具体的に手袋の着脱の練習を行いました。
たかがはめたり取ったりのことですが、
これがやってみると意外と難しい。

受講生はマネージャークラスの人たち。
現場で働く人たちの命に関わることなので皆さん真剣です。

 

今日の講義を取材して
今さらながら気づいたことがあります。
僕たちはマスクをして、手をアルコール消毒していれば、
なんとなく感染予防できていると思っていますが、
それは間違い。

 

★メガネをかけて目を守る

 

一般のマスクは感染予防というより、
もし自分が病原体を持っていたら、
うつさないようにするためのもの。
ウィルスは医療用でない限り、
マスクを透過してしまうので、
やはり人との距離を保つことが重要です。

 

加えて僕も含め、みんな口と鼻をガードする意識はあるけど、
目のことはほとんど気にしていない。

目からもウィルスは侵入します。
てか、口や鼻よりも侵入しやすい開かれた入口。

ふだんメガネを使わない人も
伊達メガネをすれば、
少なくとも正面から飛んでくる飛沫はガードできます。

 

★噴霧のアルコール消毒でなく手洗い

 

アルコール消毒液をシュッシュとしておけば、

それでOKだろうと安心してしまうもの間違い。
アルコール消毒液は液に手を浸さないと、
本当の消毒とは言えません。
噴霧は、すぐにその場で手が洗えないときの、
いわば応急処置。
これだけでウィルスが殲滅できると思うのは幻想です。

シュッシュの後はできるだけは早く石鹸と流水で手洗いを。


とにかく手を清潔に保ち、
ソーシャルディスタンスを取ることこそ
感染予防のすべてと言っていいようです。

そして体力を落とさず免疫力を落とさないこと。
そしてイラつかないで笑って楽しく面白く過ごすこと。


せっかくならステイホームを自分のために、家族のために、

実のある時間にしましょう。

 

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