個人的に芥川龍之介の最高傑作だと思っているのが「地獄変」。
これは平安時代の狂気の絵師を描いた、
かなりすさまじい物語です。
この中に登場する「猫によく似た鳥」が耳木兎(みみずく)で、
これが地獄の“怪鳥”として凄惨なシーンを繰り広げます。
ミミズク・フクロウの仲間たちは、
かねてからそのネコ似の風貌と、夜行性の生態で
ミステリアスな、そしてまたちょっと哲学的・文学的な
イメージを醸し出してきました、
明治大学ではフクロウの「めいじろう」が
すでに10年以上、マスコットキャラクターとして活躍するなど、
「学びの守り神」とか「ものしり博士」みたいに扱われ、
そのうえ、かわいいのでモテモテです。
「不苦労」「福来郎」なんて縁起のいい字も当てられて
イメージ的にはカラスやトンビがうらやむほどポジティブ。
うちにもお守りの「不苦労」がいて、、
これは息子が子どもの頃の修学旅行のお土産。
さらにJKローリングの「ハリーポッター」に登場してからは、
その人気にますます拍車がかかり、
近年は「フクロウカフェ」もあちこちにできています。
それでは飽き足らず、かわいくて
自分でペットにしたいという人も激増中。
しかし、冒頭でご紹介した
芥川の「地獄変」ではありませんが、
こいつはやっぱり“怪鳥”の一種。
とまでは言わないものの、猛禽、つまり肉食鳥なので、
エサをやるのは大変です。
スーパーで買ってきた
牛・豚・鶏などパックされた肉なんて食べません。
“生餌”が必要なんですね。
ネズミとかウズラなどの小鳥とか。
内臓なども丸ごと食べられる“全体食”じゃないと
必要な栄養が取れないのです。
ペットショップでは肉食動物用の
冷凍ネズミとか冷凍ウズラとかを売っているので、
それらを与えるようです。
これを残酷だとか、かわいそうとか、
気持ち悪くてダメという人は飼えないし、
フクロウカフェのスタッフも勤まらないでしょう。
夜、脳は知識の工房と化します。
人間の脳は夜、眠って休んでいる間に成長する。
むかしの人はそんな脳科学的なことなど
理屈としては知りませんでしたが、
直感的にそのメカニズムに気づいていたのでしょう。
闇の中を自由に飛翔し、
夜の森の王として君臨するミミズク・フクロウは
世界のどの国・地域でも
そのシンボルとして扱われ、さまざまな物語が生まれ、
彼らのイメージが作り上げられてきたのだと思います。
今宵、あなたも夢の中でミミズク・フクロウを
夜空に羽ばたかせてください。
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