中学1年生の同級生でイナガキくんというのがいて、
彼はビートルズマニアだった。
(ちなみにこれは1972年から73年の話。
ビートルズは僕が小学生の頃、とっくに解散していた)
イナガキくんは下敷きにびっちり
「自分の好きなビートルズナンバーベスト30」
というのを書いていた。
せっかく彼のことを思い出したので、46年後の今、
僕も自分のマイビートルズナンバーを書いてみた。
30書けるけど、ちょっと多すぎるかなと思うので、
とりあえずベスト10で。
1.レット・イット・ビー:
もともとのLPに入っている、間奏とエンディングでジョージ・ハリスンのリードギターが炸裂するバージョンが最高。中間部のリンゴ・スターのドラミングもさりげに印象的。最近はYouTubeでいろんなバージョンが聴けて嬉しい。永遠の名曲。
2.ヘイ・ジュード
定番中の定番だが、やっぱり良いものは良い。ジョン・レノンと最初の妻のシンシアさんが離婚して、残された息子のジュリアンに贈った曲だというバックストーリーを知ると、なおのこと胸に響く。僕の解釈ではこの曲はジョンとポールの訣別の歌であり、青春ビートルズのラストソングである。
3.涙の乗車券
ジョン・レノンの天才ぶりが凝縮された曲。甘く切なく、それでいてロックするヴォーカルが最高。
4.シー・ラブズ・ユー
初期の最高傑作。たった2分30秒にビートルズの魅力が濃縮。中学の頃、女の子がこの曲に合わせてお尻を振りながらジーンズを履く、EDWINのCMがあって、いつも鼻の下を伸ばして見ていた。
5.ア・デイ・イン・ザ・ライフ
アルバム「サージェントペラーズ」のラストを飾る、日常と幻想を往復する壮大な楽曲。現代人の孤独と不安を圧倒的な構成力で表現している。文学的なようでありながら、ただの遊び・ジョークとも思えるのがビートルズのすごさ。1967年の時点で、こんな音楽を作ったバンドはなかった。プログレッシブロックの元祖。
6.ストロベリー・フィールズ・フォーエバー
「ストロベリー・フィールド」はリバプールにある孤児院。ジョン・レノンは別に孤児ではなかったが、ちょっと家庭環境が複雑だったようで、ストロベリー・フィールドで遊ぶ自分の姿を夢想していたのだろう。そんな少年時代の心象を作品化したイマジネーティブな楽曲で、これまた後のプログレッシブロックに繋がる傑作。
7.エリナ・リグビー
僕が初めてビートルズにインパクトを受けた曲。その話長くなるのでまた今度。
8.抱きしめたい
「涙の乗車券」と同じく、ジョン・レノンの魅力が炸裂する一曲。ノリが最高。
9.ドント・レット・ミー・ダウン
YouTubeで「LET IT BE」製作のために行われたゲットバックセッションが上っているが、その中でこの曲をやっている時のレノンのふざけぶりが最高に面白い。それ抜きでもすごく好きな曲。何度聴いても飽きない。
10.トゥモロー・ネバー・ノウズ
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」「ストロベリー・フィールズ」と並ぶビートルズの3大プログレナンバー最初の曲。サウンドエフェクトを採り入れた実験的な曲で、その後のロックミュージックに与えた影響を考えて音楽史的価値が高いが、それ以上に、半世紀以上経った今でも、未だに新鮮さに溢れた曲であり続けているのはなぜだろう?
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