最近のレコード事情について勉強していて、
「デジタル化が進む現代に対するアンチテーゼとして」
という一文に出会った。
音楽産業マーケティング「MusicWatch」が調べたところ、アメリカにおけるアナログレコードの購入者は35歳以下が全体の7割を占め、学生時代からインターネットやパソコンのある環境で育ってきたデジタルネイティブ世代の需要が高いようです。
その理由は、デジタル化が進む現代に対するアンチテーゼ。楽に音楽を聞くのではなく、A面からB面へとひっくり返すような手間こそがライブやフェスに参加するような「非日常的な体験」として若者たちから支持されています。
また、レコードならではの「所有感」も若者は魅力に感じているようです。デジタルは簡単にコピーされてしまうのに対して、レコードは自分だけのもの。「個人の所有物」という感覚が持て、他の人とは違う満足感や達成感を味わえることが嬉しいようです。
「どうやって売る? どこに売る? レコード買取ナビ」
http://www.dokoniurou-record.net/market/youth.html より引用
一言で言ってしまうと、今の世の中で、
自己喪失の恐怖を
若い連中は肌でひしひしと感じているのだ。
ハロウィーンの子供じみたバカ騒ぎも、
そうした不安や恐怖から逃れる、一つの手段なのだろう。
大人は否定的に見るが、
僕も10代・20代だったら、
同じように渋谷に繰り出して騒いでいただろう。
今はそういう気分にならないことに、
ちょっぴり寂しさを覚えたりして。
いずれにせよ、今年は大した事件やトラブルが起こらなくてよかった。
話を戻すと、自己喪失の恐怖に襲われることは、
何も今に始まったことではない。
昭和だって、明治だって、江戸時代だってあっただろう。
むしろ、それは一生懸命生きている証拠なのではないか。
ただ、現代は情報化が進んでいるので、
誰もがより自覚的になっているのだと思う。
昔と比べて、みんな識字率が上り、
知識が豊富になったのだからしかたがない。
潰れないようにがんばれと言うしかない。
でも、レコードを発掘して、
デジタル化時代のサバイバル方法を工夫するなど、
彼らは彼らで、ちゃんと対策をしている。
子どもは放っておいても育つもの。
大人はそんなことに余計なおせっかいをする前に、
子どもらが呆れるような、自分たちの言動を見直した方がいい。
まだまだ先は長いんだから。
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