●今秋の初サンマ
今年のサンマ、高っ!
スーパーに行くと、いつもチラ見していたが、
たまに「おお安っ!」と思ったのは、例外なく冷凍モノ。
生サンマは一尾300円前後のお値段で推移している。
しかもなんだかダイエットしてきたような
スマートな奴、ヒョロヒョロの奴ばっかりだ。
以前はこの季節、週に一度はサンマを食べてたが、
年々その頻度は減り、
今年は何度か不漁のニュースを聞き、
半ば諦めかけていた。
しかし、昨日はついに一尾100円を切り、96円!
もちろん生、しかもプリプリと太り、脂肪たっぷりだ。
ジュージュー焼いた。
七輪はないので、ガスレンジだが、
それでも十分ジュージュー言って、
きれいに焼けた。
今年の初サンマは美味かった。
遅ればせながら、わが家の食卓にも
日本の秋がやってきた。
●遠ざかるサンマ
サンマの不漁は2つの要因があるらしい。
地球温暖化による海洋環境の変化。
温暖化によって海水温がどんどん上がり、
魚が生息する場所が変わってきた。
ちょっと前までは、「ふーん、そうなんだ」
と聞いていた情報が、
だんだんボディーブローのように効いてきた。
そしてもう一つは社会環境の変化。
中国や台湾など、ひと昔前までは
サンマが商売になるなんて思ってもいなかった国々が、
日本文化に触れて「サンマって美味しい」
ということを学んだがために起こった
グロ―バリズム問題の一つともいえる。
地球は変わる。
世界は変わる。
いずれにしてもこのままでは、
サンマを安く気楽に食べられた時代は
だんだん遠ざかっていく気がする。
●サンマの養殖?
で、あなたや僕が考えるのは、
養殖はできないのか? ということ。
これまでの常識として、
うじゃうじゃ獲れるサンマの養殖なんて
誰も考えなかったし、
そもそもそんなの無理と言われてきた。
しかし今や、マグロやサーモンの養殖だって可能な時代。
サンマだってけっして不可能とは思えない。
ただ、寿司ネタとしても重宝される
マグロやサーモンと違って、
サンマは一尾100円――という安さが魅力の大衆魚。
いちばんのネックは、そこまで研究開発コストをかけても
そうそう高く売ることはできないってこと。
回収できるのか? 採算が合うのか?
秋深まり、サンマの未来、食の未来、
日本の、世界の、地球の、お天気の未来が
どんどん気になってくる。
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