●中野四季の森公園とお犬さま
カミさんがフリーマーケットに行きたいと言うので、
義母を連れて3人で「中野四季の森公園」に出かけた。
中野駅・サンプラザから徒歩5分とちょっと。
中野区役所の裏手にある。
フリーマーケットは久しぶりに来たが、
年齢も国籍も関係なく、みんなでワイワイやってて、
やっぱり賑やかで楽しいものだ。
特に子ども連れやイヌ連れの人たちにとっては
パラダイスのようなところ。
ちなみにサンプラのあたりは、
江戸の昔、「生類憐みの令」でおなじみの
5代将軍・徳和川綱吉の「お犬さま屋敷」があったらしい。
●フリーマーケットのお店は、みんな個性的
さて、フリーマーケットというのは
僕も出店したことがあるが、
ふつう、中古品を中心に、家で余っているもの、
どこかで余っていたのを安く買い取ったか、
もらってっきたものを寄せ集め、並べて売る。
だからリアルな商売目的の出店と違って、
店のコンセプトがナンチャラとか、
面倒なことを考えたり、
今日の、この場所のお客は、
こうした生活をしている人が多いとか、
そんなマーケティング分析・戦略的な
小賢しいことは考えず、ただ楽しくやる。
それで売上が上がれば儲けもの――
なのだが、
不思議とその店の個性が滲み出る。
売ってる人のキャラクター、品揃え、プライスカード、
敷物、接客態度などを
見ていると「ふむふむ、ここはこういう店なのね」と
何となくイメージが出来上がる。
こういうのを見ていると、
べつだん声を大にして「個性が、個性が」と
叫んだりするのが、バカらしく思えてくる。
そんな力まなくても、ちゃんと個性出てるじゃん。
●ブランド屋の玉石混交メニュー
その中で、「ブランド屋」とでも呼ぶべき店があった。
並べてあるのは服も雑貨も香水などもブランドものばっか!
すげー!
・・・と思いきや、その大半はニセモノである。
しかし、どれもきれいで、ほとんど新品に近いものが多い。
そして面白いことに、その中で1割くらい本物が混じっている。
本物の方はボロボロになってたり、
クタクタにくたびれたりしているのがほとんどだ。
お値段はボロボロクタクタの本物が1万円、
ピカピカに近いニセモノが2000円程度。、
どちらに価値を見出すか?
そのブランドに心を奪われている人は、たとえ高くても、
ボロでも、もう現在では手に入らないようなブランド品なら
間違いなく大金をはたく。
そんなものに無頓着で、
ただ生活で使えればいいと思っている、
僕のような輩はちょっとでも安く買いたたく。
●価値観が合うかどうか
それにしても6月の引っ越し以来、
いくら安くても無駄なもの、飾りにしかならないものは
絶対買わない、家に置かないという意識が
強まってしまった。
今日、自分のものとして買ったのは、
普段着用のネルのピンクのシャツ1枚なり。
100円だった。
いずれにしても、売り手と買い手の
価値観が合うかどうかが、商売成立の条件だ。
価値はその時の状況でもころころ変わる。
砂漠の真ん中で、水を売られたら、
たとえペットボトル1万円と言われても、
喜んで買うに違いない。ですよね?
これはビジネスの基本だけど、
フリーマーケットは改めてそのことを教えてくれる
絶好の場だなぁと思った。
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