今日から3日間、東京ビッグサイトで
エンディング産業展が開催されている。
例によって「月刊仏事」の取材で有明通い。
メインは毎日行われるセミナーやイベントの取材だが、
ブースの方も覗いてみる。
昨年、最も衝撃を受けたのは「遺品整理クリーンサービス
(㈱ToDo-Company)」のミニチュア展示。
孤独死の現場・ゴミ屋敷の様子を、
遺品整理人(特殊清掃)が、写真ではなく、
ミニチュアで伝えるというもの。
各メディアでも、たびたび取り上げられているようなので、
ご存知の人も多いかも知れない。
しかもその遺品整理人がうら若き、かわいい女性。
しかもしかも、アートの学校や講座に通っていたとかいうわけではなく、
現実を伝えるには、こういう手段がいいだろうということで
仕事の合間に、いきなりこうしたミニチュアを作ってしまった。
しかもしかもしかも、話していると気負ったところもなく、
純粋に、まっすぐに、
彼女のこの仕事に対する思いが伝わってくる。
というわけで、トリプルインパクトを受けたのが1年前。
今年も出しているのかな~と思って覗いてみたら、
出してた!
しかも本を出していた!
本日、8月20日発売だ。
彼女――小島美羽さんの作るミニチュアの魅力は、
じつはそこに添えられる文章によるところが大きい。
けっして文章がうまいとか、表現力に長けているわけではない。
その部屋の清掃・整理に実際に携わった時の感想・
湧き出てくる思いを淡々とつづっているだけだ。
しかし、その語り口がいい。
彼女が語り部になると、その部屋の悲惨な情景から、
人生のストーリーが形となって響いてくる。
まるで、この21世紀の日本の社会で、
生まれて生きて、そして死んでゆく、
僕らの人生を映し出す叙事詩のようだと思った。
当然、本にする価値、大ありでしょう!
昨年はブログにも書いたし、ちょっとだけ仏事の記事にもしました――
という話を、当の小島さんが他のお客さんと話してたので、
本を売りに来てた出版社の人にしたら、
1冊、献本していただいてしまった。
ありがとうございます。
これはちゃんと読んで、夏休み読書感想文にします。
でも、読む前からわかっている。
これは素晴らしい本だ。価値のある本だ。
孤独死やゴミ屋敷に興味があれば、ぜひ、手に取ってみてください。
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