今年で戦後74年。
敗戦を認め、国民に知らせる昭和天皇の玉音放送が流れたのが
1945(昭和20)年8月5日。
「終戦記念日」というのはその翌年の1946(昭和21)年が第1回だ。
だから今年は73回目の終戦記念日ということになる。
けれども、戦直後、GHQが進駐していた時代や、戦後の復興時代、
さらには高度経済成長の時代まで、
今日のように各地で式典が行われ、マスメディアがこぞって放送し、
全国民が(いちおう)認識する「終戦記念日」なるものは存在してなかった。
ではそれは「いつから「存在」するようになったのか?
ウィキペディアによると、法律的には、
1963年5月14日の閣議決定(第2次池田第2次改造内閣)により
同年から8月15日に政府主催で全国戦没者追悼式が行われるようになり、
1965年からは東京都千代田区の日本武道館で開催された。
とある。さらに、
1982年4月13日、8月15日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とすることが
閣議決定された(鈴木善幸改造内閣)。
現在ではこの閣議決定に基づいて毎年8月15日に全国戦没者追悼式が行われている。
1982年は昭和57年、僕は22歳だった。
戦後37年。終戦記念日としては36回目。
しかし、法的にはこの時が第1回目といえるのかも知れない。
そんな最近のことだったんだ、とちょっと驚き。
僕が子供の頃は、マンガでもオモチャでもテレビでも映画でも、
第2次世界大戦、太平洋戦争を素材としたものが溢れていた。
そうした「デフォルメされた第2次世界大戦、太平洋戦争」
を体験してきた僕たちが大人になったころ、
やっと「終戦記念日」が確立された感がある。
令和天皇も僕と同い年だ。
平和を祈る心に変わりはないが、
戦争を間接的にしか知らない世代に渡され、
8月5日が意味するものはこの先、だいぶ変っていくだろう。
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