4月のある晴れた朝に結婚式を挙げた。
もう24年も前の今日のことだ。
カミさんとは一緒にいて楽しいし、
未だに可愛いと思うが、
では彼女が自分にとって
100パーセントの女の子か?
そう問われると、ちがうと思う。
たぶん75パーセントくらい。
4分の1くらいは不足や違和感があったほうがいい。
何でもそうだけど、完璧すぎると、
もうその時点でコンプリートされてしまって面白くない。
不足があるから、今よりハッピーにしていこうと思える。
未来に夢が持てるのだ。
100パーセント同志で夫婦になってしまうと、
きっと長く持たないのではないだろうか。
100パーセントの女の子には、
ずいぶん前にどこかで会っているのではないかと思う。
あるいは気づいてないだけで、つい最近、
どこかで会った可能性だってある。
いや、もしかしたら、まだこの世にいなくて、
これから生まれてくるのかもしれない。
ときどき。脳の端っこでそんなことを感じている。
そう考えると、人生、より楽しくなってくる。
20代のはじめに、初めて村上春樹の
「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」を読んだが、
それから40年近く経っても、スルメみたいに楽しめる。
4月になるとページを開いて、毎年、
100パーセントの女の子に出会うことについて思いを巡らす。
たぶん死ぬまで、そんなことをやっている。
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