息子がチビの頃の絵や、うちの「野の花鍼灸院」に来る子どもの絵(先生にプレゼントと言って持ってくる)を見ると、子どもの描く絵って、どうしてあんなに面白くて魅力的なんだろうと思う。まさに誰もが天才だ。
でもほとんどの子どもは、学校へ行く頃にはその天才の輝きを失ってゆく。
ピカソのすごさは、その子どものセンスを生涯失わずに保ち続けたことだった。
僕も子どもの頃はお絵かきが大好きで、建て直す前の実家は壁も柱もそこらじゅう我が作品の落書だらけだった。
とにかく絵を描いていれば楽しかった。
よくまぁ両親はほったらかしにしといたものだ。
あんなに家をめちゃくちゃにして、なんで誰からも怒られなかったのか不思議でしかたがない。
それどころか「おまえは絵が上手だねぇ」と家族から褒められていた覚えがある。
子どもはほめて育てよということか。
それでもやはり大多数の子と同じだった。
学校の図画とか美術の成績は良かったけど、ただそれだけだ。
小学生の時は将来マンガ家になろうとか考えていたが、どこかでその思いはプツンと途切れて、大人になる頃にはほとんど絵なんて描かなくなっていた。
時々、絵を描きたいなという思いが湧きあがる。
今日がそうだった。
さりとて何を描いていいのかわからない。
今の自分にいったいどんな絵が描けるんだろう?
どんな絵を描きたいんだろう?
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