空の色、海の色、地球の色。
自分で手書きする青い文字、青い文章が好きだ。
黒で書くべきフォーマルな書類には黒を使うが、特に人に見せる必要のない自分のノート、取材ノート、メモ書き、落書きなどはいつも青のボールペンで書くようにしている。
人間の脳はもう一つの地球。
空ほど広く、海ほど深い。
だから青い文字、青い文章は脳を活性化させる。
――というのは、もちろん、こじつけであり、おまじないであり、単なる気分の問題だ。
しかし、そういう気分が大切なのだ。
気分一つで文章はいかようにも広がり、変幻する。
概して黒で書くと、ちょっとかしこまったような、強張ったような感じになる。途中で止まることもよくある。
青で書くと、よりしなやかに、たおやかに文章が展開する。
毎日、脳の中から吐き出しているので、ペンもノートも毎日大量消費する。
だから高価なものはいらない。
どっちもせいぜい100円のもので十分だ。
ヘタに高価なものを使うと、ムダ使いしないよう、ちゃんとした文章にしようという意識が働いて、書くことが広がらず、固くなってしまうのだ。
ケチな性分だからしかたない。
面白いの、気に入ったの、人に読んでもらおうかなと思うのが出てきたら、ちょこちょこ編集してデジタルに移し替える。
畑で採れた農作物や、海で釣り上げた魚を、1次加工するのに似ている。
毎日、大量の1次加工品ができてくる。
仕事や作品用に使ったり、ブログやSNSにしてみたりする。
今日も自分の地球を探検して、わずかでも採掘できたなと思うと楽しい。
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