日本人のアイドル依存・スポーツ選手依存はひどすぎないか

 

  「アイドルグループの2年後の活動休止宣言が、なんでトップニュースなの?」という声がネット上で響いた。

 

 なんか他に伝えるべき重要なニュースがあるんでないか?

 何かの隠ぺい工作なのか?

 情報コントロールしているのでは?

 といった声も飛び交った。

 

 確かにこの数日、テレビをひねれば大坂なおみ選手優勝の話と、嵐の活動休止の話ばかりやっていた。

 他にニュースはないのか、という感じ。

 

 陰謀説はともかく、人々の関心が芸能やスポーツにしか向かないのだと思う。

 人間はごはんとねどこさえあれば生きられるというものではない。こころの栄養が必要だ。

 アイドルやスポーツ選手の活躍は、てっとり早くその栄養を補給できる栄養ドリンクみたいなものなのだろう。

 

 これはべつに今に始まったことじゃないけど、近年、人々の依存度が上がっていると感じる。

 日本の社会全体がアイドル依存、スポーツ依存。

 中毒症状が出ている人も珍しくない。

 

 だから齢になったアイドルはなかなか現役から退けない。

 

 嵐だって40になってまでもうアイドルなんてやってられねぇー、と考えるのは自然な流れだ。はっきり言ってアイドル業はもうとっくの昔に定年である。

 

 それぞれ役者としていい味持っているのだから、5人ともバラで自分の好きな仕事をやっていけばいいと思う。

 

 大坂なおみ選手が優勝し、ランキング1位になったのはめでたいし、ケチをつけるわけじゃないけど、代理成功体験を求めている人が多いのではないか。

 

 メディアは人々のWANTSをつかんで話題を提供するわけだけど、テレビのニュースやワイドショーでのはしゃぎ方はなんだか異常だ。

 

 自分の才能を発見し、夢と目標を持って努力を重ね、世界一になったのは大坂選手であって、番組のゲストやコメンテーターでもなければ、あなたや僕でもない。

 当たり前だけど。

 

 アイドルやスポーツ選手に夢や期待を託すのがダメとは言わないけど、その半分でもいいから自分自身に夢や期待を持とう。

 世界一でなくても、日本一にならなくても、人に褒められなくたって、それは尊いことではないのか。