むかしむかし、愛と音楽があれば世界を変えられる、と多くの人が信じていた時代があった。
若い連中はみんな、多かれ少なかれ頭がヒートアップして、かなりイカれていたので、そうした偽善者めいていてインチキ臭い話も平気で口走っていた。
今はもうそれが空想か幻想か妄想だということが分かってしまっている。
それでも年に1日くらいはそういうことを口走ってもいいのではないかと思う。
バカバカしいし、何の得にもならない。それにいっぱいいっぱいで暮らしているので、そんなことに関わっている余裕なんてない。
そうこうしているうちに、自分の半径50メートルが平和で穏やかであればOK、とりあえずオイラが死ぬまではとこのまんまで――と多くの人が考えるようになった。
トランプ大統領の悪口を言う人は大勢いるが、あのビジネスファーストのボスはアメリカのみならず現代の先進国の、目先のことしか見ようとしない一般大衆の正直な心の写し絵ではないのか。
人と人、文化と文化を遮断する壁はアメリカとメキシコの国境だけじゃなく、世界中のいたるところに建てられている。
人種問題も階級格差も大きくなるばかり。
なんだか宗教だかスピリチュアルめいた話になるけど、ひとりひとりの祈りだとか、
言霊だとかは結構、大切なんじゃないかと考えたりする。
あなたや僕が祈ったり唱えたりすることで、ほんのちょっぴりでも世界は良い方向に変わるかも知れなない。
みんなが12月24日と25日にそうした思念を集中させれば、その波動でかすかにでも地球の軸を動かせるかもしれない。
そして、そうした言葉を口にしたり字にしたりすることによって、自分も本当にちょっとだけだけど、昨日よりはましな人間に変われるかも知れない。
べつにその年一回はクリスマスじゃなくてもいいんだけど、ツリーやキャンドルやケーキやプレゼントのおかげで「LOVE」とか「PEACE」とか割と口にしやすい日なのであれば、やってみてはどうだろう。
というわけで、Merry Christmas。
素敵なクリスマスをお迎えください。
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