高齢化社会の進展の証なのか?
最近、若者が電車で高齢者に席を譲ろうとしても「結構です」と断られることが増えているようです。そのパーセンテージはなんと60パーセント以上とか。
確かに元気な高齢者が増えたので、単に年寄っぽく見えるだけでは譲りにくくなった気がします。
優先席もなんだかエイジレスの世界になっています。
で本日の話。午後、仕事の打ち合わせで電車に乗った時のこと。
永福町から井の頭急行に乗っていて、次の明大前でちょうど目の前の席にいた女性が降りたので、これ幸いと腰かけました。
僕にとって電車で座って本を読むのはささやかな至福の時間です。
するとその駅から乗り込んできた金髪の若者――20代半ばくらいか、いやもっと若いかも。僕の息子のちょっと上くらい――の様子がどうもおかしい。立ち位置は僕の斜め右くらい。なにやら気分が悪そうでユラユラしています。
それで電車が動き出したら、ものの1分としないうちにいきなりしゃがみこんでしまいました。けど周りの人はあまり気に掛ける人はいません。しかし僕は気になって気になって読書どころではありません。なんか真っ暗な舞台の上で、僕とその金髪の彼だけにスポットが当たっているような映像が思い浮かんでしまい、思わず「おい、だいじょうぶか?具合が悪いのか?」と声をかけました。するとその若者は黙って首を振ってうなずきます。
「じゃあ、ほら坐って」と席を立つと、彼はそのままささっと座席に身を沈め、ぐったりとうなだれたかっこうで坐っていました。
心の中では、なんでそんななのに電車に乗るんだ。明大前で休んでりゃいいじゃないかと思ったのですが、人のことは言えません。
僕も「いや、おれは大丈夫」と言いながらフラフラで自転車に乗っていたところを声かけられ、救急車で運ばれ、手術・入院までしたのですから。
仕事なのか、イベントなのか、女の子に会いに行くのか、その彼もとにかく乗っちまえば何とかなると思ったのでしょう。
結局ずっとそのままだったのですが、終点の渋谷に近づくとやおら持っていたレジ袋を取り出し広げて口元に持って行った。
「やばい、こんなところで戻すのか。それも真昼間に」と心の中で叫んだが、なんとか持ちこたえ、無事渋谷到着。
みんなゾロゾロ降りる中、坐ったままの彼のことが気になりましたが、時間も押していたのでそのまま黙って下車してしまいました。だいじょうぶだったかなぁ・・・。
いずれにしても具合が悪い時は若者も高齢者も同じなので、なんとかしてあげれればと思います。
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