永遠の現物支給

 

 きょうは確定申告の最終日でしたが、先週会ったお友だちの会計士さんは締切間近でストレス満載の様子でした。

 その彼がぼそっとつぶやいたセリフが

 「現物支給でも、永遠に続けばいいんだけど」

 

 え、まさか現物支給の報酬で会計を?

 そういえば、半年前に会った時は、つぶれそうな食品会社の経理を請負っているとか言ってたけど・・・。

 

 追及するのはやめときましたが、「永遠の現物支給」という言葉が頭に残ったので、それについて考えてみました。

 

 何でもお金の世の中で、ちょっとした贈り物も、冠婚葬祭の引き出物も、現金・カード・商品券などが喜ばれます。

 そうした風潮の中で現物支給――それも1回2回こっきりじゃなくて、毎月ずーっと支給が続くとしたら、何がもらえたら嬉しいだろうと考えると・・・

 

 やっぱり食べ物ですね。

 会計士さん、食品会社でよかった。

 なに、よくない?

 

 缶詰、レトルト、乾物、冷凍食品・・・

 そんなもの1か月分もらうと嵩張るし、置き場所に苦労する。

 それに毎日食べたくない。

 かといって生鮮食品は日持ちしないし・・・

 

 と考えていくと、ベストはお米だ!

 お米なら毎日食べられるい、真夏でも1カ月くらいなら保存も問題なし。

 うちはひと月10キロ食べるけど、それくらいなら置き場所にも困らない。

 

 ついこの間、イベントの仕事「五つ星お米マイスターのおいしいお米講座」でお米の食べ比べをやったけど、毎月ちがう品種のお米を支給してもらえれば、いろんなのが試食出来て、ますます楽しい。

 

 ――と話すと、そこは会計士さん、チャチャっと数字に置き換えて、

 「1カ月10キロ、平均5000円として1年で6万円。10年で60万円。17年しないと100万円超えませんよ。安すぎる~。お金でもらわなきゃだめだ~」

 

 なるほど。お金にすると確かに安い。

 でもね、お金がなくても、死ぬまでごはんだけは間違いなく食べられるという安心感は何物にも代えがたいのではないでしょうか。

 

 1カ月のギャラ・給料が5000円と考えると、わびしくみじめになるけど、今月も10キロのお米がいただけると考えると、なんだか豊かな気持ちになってくる。

 ましてやそれが永遠に続くとなると、穏やかな晴天が心の中に広がってくる。

 

 うんこれなら悪くないぞ、永遠の現物支給。

 農家さんとか、お米屋さんとか、JAさんとかの仕事なら、そんな契約を結んでもOKかも。

 会計士さんは嫌だというけど、あなたならどうですか?