うちの近所で「This is not AirBnB」という貼り紙を玄関に出している家を発見しました。
ということは、この永福町界隈に、そことよく似た門構えの家がAirBnBをやっているので、しばしば間違われて旅行者が訪ねてくるということ?
AirBnBというのは要するに「民泊」のことです。
自分の家やアパートに旅行者を泊めるところで、数年前、話題になった時は、そんなに利用者がいるのだろうか?と訝りました。
が、スマホの普及と比例して、あっという間に世界各地で増殖したようです。
もちろんホテル・旅館、あるいは民宿などと比べて安いのが魅力ですが、増殖したのはそういった経済面の理由だけではありません。
ホテル・旅館に泊まるのとは違った旅、その現地に踏み込み、生活感のある旅を楽しめるという醍醐味があるのです。
昨年秋に京都へ行ったとき、僕もはじめて利用したのだけど、そこは新選組のもと屯所して有名な壬生寺の近く。
華やかな中心部の観光地とは趣が異なり、生活感あふれる下町で、昭和レトロな店もたくさん並ぶ商店街の路地裏にありました。
ホテルや旅館が建つような立地じゃないので、迷子にでもならない限り、普通の観光客が入り込むところではありません。
しかし、宿があれば楽しめるし、親近感がわきます。
本当に普通のアパートの一室を貸し出していました。
オーナー(ホスト)は40代のDさん。男性。
ホスト側も最初はお金目的にやり出すのですが、国内外からいろんな人がやってくるので、そういう人たちと交流するうちに面白くなってはまってしまい、本格的な経営者になってしまう。、
人気のある観光都市だとプロのホストになって何軒も抱えて経営している人も珍しくありません。ベテランの「スーパーホスト」なる人も登場しています。
そのDさんも1年ほど前にそれまで勤めていた会社を辞めてAirBnB業に乗り出し、京都・大阪に物件を持っていて、日夜往復しています
。
掃除もしなきゃいけないので大変だと思いますが、本人はすごく楽しそう。
オリンピック開催を狙って、この1年くらいのうちに東京でもやりたんだ、と話していました。
泊った旅行者はその宿泊体験についてレビューを書く。
そのレビューを参考に、次の旅行者がそこを利用するかどうか選択する。
双方向でつくっていく新しい、個性的な旅のスタイル。
インターネットの効用をフルに生かしています。
もちろん、ホテル・旅館業界は大反対で、この流れに圧力をかけてきますが、Dさんはそれさえも楽しんでいる風情でした。
AirBnBを利用した旅、きっと面白いので一度、体験してみてください。
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