「Writing is Rewriting」と言ったのは、ブロードウェイの劇作家ニール・サイモンであり、ハリウッド映画のシナリオ教本を書いたシド・フィールド。
最近になってやっとこの言葉が実感できるようになった。
今日は「いたち」のリライトが進んだ。
朝、「いけそうだ」と予感したので没頭すると、面白いようにスラスラ進んだ。
途中、他の仕事の修正作業やメール対応を挟んだが、夕方までに5ページ分(約6000字)行けた。
冒頭部分が物語のトーンを決める。
自分自身の、作品に対するコミュニケ―ションのしかたも決める。
「人間と動物の心の交流」といったフレーズから容易に連想される甘いトーンを崩したいとずっとグズっていたのだが、今日はみごとにブレイクスルー。
もともとのプロットに沿って書き始めたが、思ってもみなかったシーンとなり、登場人物のキャラも鮮明になり、キレよく展開して上々だった。
自分のコアにアクセスできているという感触が残った。
原型を崩せば崩すほど面白くなる。それがリライトの醍醐味であり、その醍醐味が書き続けるエネルギーになる。
今までのプロットで残す部分は一応決めてあるが、それもこのまま進んでいくとどうなるか分からない。
既存の不十分な部分を補って完璧にするためのリライトではなく、まったく新しい物語を作り直し、その世界を開いていくためのリライト。
創作は普段のライターの仕事とは別もので、成果(金銭的報酬・社会的評価・仕事の引き合いなど)が得られるのかどうかは、まったく未知数。
でもその分、結果オンリーだけでなく、プロセスを楽しめる。
書くことは、日常と非日常の双方に足を突っ込みながら生きることだ。
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