「美味しいケーキは年一度」の誓いと、追憶のバタークリームデコレーションケーキ

 

 カミさんと誕生日が10日しか違っていないのです(11日と21日)。

 双方の都合が合わなので、じゃあ真ん中の日の夜は空いているので、そこでやるかということで、昨日の晩は二人合わせてお誕生会。

 と言ってもお寿司を食べて、ワインを飲んで、定番のパステルのプリンケーキを食べただけですが。

 

 パステルの回し者ではないけど、やっぱりここのプリンケーキはおいしい。これと対抗できるのは(べクトルは違うが)、赤坂TOPSのチョコレートケーキだけです。

 

 ケーキはいろいろ食べましたが、この2つの頂点に行き着いてしまったと感じ、ここ数年、たまに贈り物としていただく以外は、他のケーキ屋のケーキにあまり食指が動きません。

 

 以前はクリスマスやら誕生日やらの「ハレの日」に燦然と輝いていたケーキ類ですが、最近はスーパーやコンビニでも手軽に安く、いろんなスイーツが手に入ります。

 それもレベルが激アップして、どれを食べてもかなり美味しいんだよね。

 なので、ケーキに対するスペシャル感がなくなってしまいました。

 

 こうなると逆説的に、僕らが子供の頃に食べた、バタークリームを使ったデコレーションケーキが懐かしくなる。

 デコレーションされてて、「うわぁ、美味しそう!」とハイテンションになるんだけど、あのバタークリームって脂をそのまま食べているみたいで、まずいのなんの。

 三口も食べるとうんざりする。

 でも、お父ちゃんがわざわざ子供のために、と買ってきてくれたので、そう嫌な顔もできず、食っていました。

 涙ぐましい子供の気遣い。

 

 それにしても、当時、舌のまったく肥えていなかった僕でも、あれほどまずいと思ったのだから、 今の子供・若者たちは、あのバタークリームは絶対食べられないだろうなと想像します。

 

 そういえば中学生の時、友達と集まってクリスマスパーティーをやって、あのバタークリームのケーキと、こっちも今思えば激マズの「赤玉ハニーワイン」を飲んで酔っぱらって、翌日まで気持ち悪く、胃がムカムカしていたことまで思い出しました。

 人生初にして最悪の二日酔い。

 

 さて。

 日常的においしいものがいっぱいあるということは幸福である一方で、どうも生活にメリハリがなくなってしまう。

 なので、パステルのプリンケーキと、TOPSのチョコレートケーキは、それぞれ年に1~2度の楽しみと決めています。

 

 久しぶりに一度、昭和のバタークリームのデコケーキ、食べてみたいなぁと思うこともありますが、やっぱりまずいだろうなぁ。