新しいラジオドラマ脚本「ばんめしできたよ」ができました。
主役のヒロコちゃん、お疲れ様。最初は男だったけど、途中で性転換しました。
おかげでちょっと色っぽい話も盛り込めた。
予定よりずいぶん延びてしまったけど、出来てしまうと何だか寂しい。
コンペに出したので、とりあえず結果待ちします。
あらすじはこんな感じです。
「あなたは人生最後の食事に何を食べますか?」
ホスピス「虹の彼方」に入居した余命わずかの人たちに、若き女性天才料理人と中年紳士の給仕人はそう問いかける。
食事は人生で最も大きな喜びの一つ。ここでは最期にその喜びを味わってもらうために「最後の晩餐」を用意する。
料理人ヒロコが入居者からそれぞれの人生の物語を聞いてメニューを考え、最後にふさわしい料理を作るのだ。
そして給仕人のモリヤは、その料理に仕上げのスパイスをかけて提供する。
「ただ食うために生きてきた」
今回、「虹の彼方」に入居してきたのはフジムラという末期がんの患者。
真面目に会社勤めをして定年を迎えた孤独な彼は、恋も夢も家族を持つことも諦め、ただ働いて生き長らえてきたことを後悔している。
何も欲せず、人を傷つけないようにしてきたのに、どうしてこんな病気になったのかと取り乱す。
そしてまた、自分は食べたい物など何もないと、メニュー作りに協力しようとしない。
そんなフジムラに対し、ヒロコはホスピスへの思いや将来の展望など、自分自身をさらけ出して奮闘。
彼の恋の記憶を引っ張り出し、実は彼も料理人になる夢を持っていたことを思い出させ、やっとメニューを作り上げる。
その日。食卓に並んだヒロコ渾身の作品。
しかしそこでフジムラは、これを最後の晩餐にしたくない、なぜならヒロコに恋してしまったからだと、胸の内を打ち明ける。
モリヤは土壇場で生への執着を持ってしまった彼を諭し、何とか食事をさせようとする。
そこでヒロコは気づく。以前から心の片隅に抱いていた疑念が解け、確信に変わり、彼女はモリヤと対峙する。
そしてこのホスピスの成り立ち、最後の晩餐の奥にある秘密、それを取り仕切る給仕人モリヤが本当は何者なのかを問いただす。
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