取材で有楽町の東京交通会館に出向いたら、何やら行列ができてます。
覗いてみるとそこは靴みがきスポット。
僕も似たようなのを被っているけど、キャスケット型帽子のレトロモダンないでたちの「もと靴みがき少年(?)」のおっさんたちが5~6人並んでキュッキュキュとお客の靴を磨いています。
30分後、取材を終えてもう一度通ると列は倍の長さに。
「おっちゃん、靴みがかせてよ」
と、靴みがき少年が、たまたま声をかけたのが大会社の社長。
その靴を磨く少年の一所懸命さに胸を打たれた社長、
「小僧、わしの会社で働かんか」
こうして靴を磨いたことをきっかけに少年は丁稚奉公から努力を重ねて、ついにトップに上り詰めた・・・
かつてはそんな物語がまことしやかに語られいました。
どんな小さな仕事でも、まじめに丁寧に、一生懸命やっていれば、夢のようなチャンスと出会える・・・靴が汚れているから、という実用的な目的よりも、そうした古き良き時代(?)の郷愁というかロマンを感じてお客が集まってくるのでしょう。
ましてや、魅惑の低音・フランク永井の歌う「有楽町で逢いましょう」の舞台ならなおさら。
そんな夢とロマンの靴みがき物語に水を差すわけではありませんが、これはどうやらここに店を出している靴屋さんのレトロビジネスの仕掛けのようで1回1100円。
そういえば生まれてこの方、靴磨きなんてやってもらったことがない。
皆さんがどの程度の腕前かは分かりませんが、床屋で髭を剃ってもらうような感覚でやってもらうのもいいかもしれません。
と思って列に並ぼうとしたところで気が付きました。
「あ、おれ今日、スニーカーだ」
残念ながら靴磨き体験はまた次の機会に。
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