テレビ番組の取材現場に何度か行ったことがあるが、制作側とすれば、そこに子供がいると、本能的に子供を出したくなる。
大人に比べてやっぱり子供は絵になる。
テレビというメディアにとって、この「絵になる」ということは何よりも大切です。
子どもの元気な顔が花咲く明るい絵は、視聴者(最近は特に高齢化している)の心に癒しと安心感をもたらします。
テレビのようなメディアにとって、これはおそらく事実の報道と同程度、いや、それ以上の大事な役割です。
最近の子供はたちはカメラにもマイクにも慣れているし、自分に何が求められているのかをちゃんと察知していて、遠慮なく笑顔をサービスしてくれたり、欲しいコメントをぶっ放してくれたりして、制作側としてはとても助かっていると思います。
それがいいことなのか、ちょっと複雑な気持ちになるけど、子どもたちを批判するわけにはいかない。
それが情報化が進んだ現代社会の現実というものでしょう。
というわけで8月。
夏休み真っ盛りと風物詩を伝えるために、ニュースなどでも、たくさん子どもたちの笑顔が見られます。
でもそれと同時に子どもの事故や事件が頻発するのもこの時期からではないでしょうか。
7月は「よっしゃあ!夏休みだ!」という高揚感、および緊張感があって、みんな張り切っています。
いろいろ計画を立てて、遊びも宿題もそれを基本にやろうとか、子どもなりにいろいろ考えを巡らせます。
しかし、8月のカレンダーがめくれると、この先まだまだ休みが続く。
「わーい」と喜ぶか、「やれやれ」とうんざりするかはそれぞれだけど、いずれにしても、まだ時間はたっぷりあるなと、ひと息つきます。
これがクセモノで、ひと息で終わるはずがなく、ふた息、三息、ずるずるずる、ダラダラダラ・・・というわけで、当初の軽快にかっ飛ばしていたロックンロールのリズムは、いつの間にかやらレイドバックしてレゲエのノリに。
リラックスするのはいいのだけど、緊張の糸が切れ、マジックなリズムで頭の中が浮き上がったりして「魔がさす・魔にさされる」ような状態が生まれます。
それが思いもしない事故につながったり、事件を呼びこんだり、普段のその子なら考えられないような犯罪に巻き込まれたり、やっちゃったりするのです。
親・保護者も、この子どもの夏休みリズムに慣れちゃうと、どうしても注意力散漫になります。
小学生以上になれば四六時中、見守っているわけにはいかないけど、一緒にごはんを食べる時などに、何かおかしなところがないか意識してあげたほうがいいのではないかな。
最近はネット犯罪に巻き込まれちゃうことも頻繫に起こっているようなので。
まだ1カ月、暑くて嫌になっちゃうこともあるだろうけど、がんばりましょう。
コメントをお書きください