日本のバラマキ風習はいま

 

 もしやアメリカは、日本の打ち撒き、散米、撒き銭、餅撒き、菓子撒きの風習があるのを調べ上げて戦後、乗り込んできたのだろうか?

 

 しばらく茨城の「撒き銭」の話を書いていたら、そんな疑念に囚われました。

 

 それを知っていて、戦略的にジープからチョコレートやガムをばら撒いて、当時の子供らを手なずけていたのならすごいな。

 次世代の日本人を戦勝国の文化に染め上げる最高の手段だったと思います。

 

 さすがに僕は「ギブ・ミー・チョコレート」の時代は知らないけど、名古屋の菓子撒きなら子供の頃に体験しています。

 

 まだ幼稚園生の頃だったと思うけど、タダで菓子がもらえる、それもバラマキでもらえると思うとワクワク、ガツガツしちゃうんだよね。

 当時はまだ貧乏な子どもが多かったから、みんな目をギラギラさせて集まってきた。

 本当に子供って言うのは「餓鬼」そのものです。

 

 その餓鬼を八百万の神の一つになぞらえちゃうんだから、本当に日本ってやさしい国です。

 幕末・明治にやってきた西洋人が、日本人がみんな子煩悩なのを見てびっくりしたというエピソードがあるのも頷けます。

 もちろん、中には子供を手なずけて手下にして、悪事を働かせていた悪党も結構いたと思うけど。

 

 ところで今日は、茨城の葬儀社の人と電話で話したので、ついでに「撒き銭」のことも聞いてみました。

 その人自身は南部なので経験ないと言っていたけど、県北のほうでそういう風習が今でもまだあるという話を聴いた他の葬儀社から聞いたことがある、とのこと。

 

 これは貴重な証言です。

 こうなれば今度は北部の方の葬儀社に訊いてみるしかありません。

 

 会話の中で名古屋の嫁山車の際の話も出て、「いや、名古屋も冠婚葬祭はすごいですよねぇ」と言われてしまった けど、まだ菓子撒きなんかやっているところがあるのだろうか?

 

 「名古屋の嫁入りはハデ」というイメージが蔓延ってしまっているので、他の土地の人がそう見るのはしかたないけど思うけど、ぼくたちのような世代が親になって以降、そんなド派手な結婚式や、ましてやお菓子をばら撒くなってことが行われているとは思えないのだけど。

 

 疑念が疑念を呼んでいます。

 菓子撒き、餅撒き、撒き銭・・・はたして現在の日本のバラマキの実態やいかに?