●裸のワンちゃん・着衣のワンちゃん
「あのイヌ、裸だ」
昨夜、近所の夜道で散歩しているイヌに会った時、そう思ってしまいました。
人間だったら大事だけど、イヌです。ベージュのトイプードル。
服を着ていないのは当たり前、というか、こっちが普通のはずだったのですが・・・。
最近、服を着て散歩している犬をすっかり見慣れてしまったせいです。
特にトイプー、チワワ、ポメラニアン、ミニチュアダックスなどの小型犬の着衣率は、かなり高いという印象を持っています。
うちの近所の永福町・明大前界隈もそうですが、このあいだ仕事で行った、横浜の「港の見える丘公園」とか、元町界隈では超わんダフルなファッションのイヌたちがいっぱいお散歩していました。
やっぱりあの界隈は裕福な家が多いんだなと、ワンちゃんたちに教えてもらった感があります。
●犬服の効用は?
イヌのしつけマニュアルや動物関係の広報誌・サイトの仕事をやっていた時分は、よく犬服について調べていましたが、それに関連してサイト上では必ず「イヌに服を着せるなんてアホか」「イヌがかわいそうだ」「病気になる」、極端なのになると「虐待に相当する」といった意見まで見られました。
僕がいっしょにやっていた、しつけの先生は
「いや、毛が飛散するのを防ぐなど、犬服にはメリットが多い」という賛成説を取っていました。
ペット用品業界にスポンサーになってもらっているという立場があって、悪いことは言えないという、おとなの事情もあったようですが。
ただ、僕の知る限り、服を着せるのが健康を著しく損なうとか、病気になるとかいう科学的な根拠はないようです。
ネットで犬服の悪口を書く人は、やっぱりイヌをよく思っていなかったり、そういう可愛がり方をする飼い主が嫌いなんでしょうね。
●ファッショナブルになってリーダーを幸せにする
僕も「イヌに服が必要か?」と問われれば、要らないとは思いますが、当のワンちゃんたちはどうなんでしょうか?
イヌはタテ社会の習性が身体の芯まで備わっており、ボス・リーダーの役に立ち、喜んでもらうことに無上の幸せと安心感を感じる動物です。
そんな彼ら・彼女らのほとんどは、ほとんど物心つく頃から飼い主さんの家族に育ててもらい、いっしょに暮らしています。
だから飼い主さんは自分のボスであり、リーダー。
よしんば服を着るのが少々窮屈だなと思っても、そのボス・リーダーが「〇〇ちゃん可愛い!」と喜んでくれれば、幸せを感じるのではないでしょうか。
あるいは、自分はイヌというよりも人間か、それに近い存在だと思っているので、表に出掛ける時は服を着るのは当たり前だと思っているのではないかなぁ。
昔のイヌはともかく、いまの家庭犬・愛玩犬って、飼い主さん家族を癒し、幸せにするのが仕事みたいなもの。
それに小さい頃からそういう生活をしていれば、おのずと脳も服を着ることに対して、ひどい不快感はかんじなくなるのではなかなぁ。
ま、残念ながら、イヌにインタビューしたことはないので、いずれも想像の領域を出ませんが。
●犬のエロス
そういうわけで、ここ10年くらいですっかりポピュラーになった犬服ですが、そのせいで昨夜みたいに夜道で「ヌード犬」に出会うとびっくりしてしまう。
大型犬でも毛の長い犬はいいけど、毛の短いラブラドールで、しかも人の肌色に近いベージュ系のヌード犬を見ると、ちょっとエロチックでドキッとするワン。
「きみ、丸出しだけどだいじょうぶ?」って、つい心の中で問いかけてしまうのです。
「よけいなおせワンよ」と言われそうですが。
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