いやしの肉球

 

 今日、2月9日は「肉球の日」だったそうです。

 ワンちゃん・ネコちゃんを飼っている方はやさしく肉球をなでなでしてあげてください。というか、なでなでされて癒してもらう方だろうか?

 

 僕は肉球というと、ガンでなくなった友人のことを思い出します。

 「おまえの肉球でなでなでしてくれぇ~」

 と、入院していた彼は娘が見舞いに来ると、嬉しそうに頼んでいました。

 当時、専門学校生だった彼の長女はちょっとふっくらしていて、手もふっくらぷにょぷにょしていました。

 それで背中をマッサージしてもらうと、彼はアリスに出てくるチェシャ猫のようににんまり笑うのです。

 薬がなくても苦痛を忘れられるひと時。

 本当に気持ち良かったんだろうなぁ。

 イヌのマッサージ屋、ネコのあんま屋に対抗できる、肉球を持った娘。

 もちろん、それでガンが治ったわけではありませんでしたが・・・。

 

 どこぞの宗教ではないけど、人の手には癒しのパワーがある。

 あなたや僕の手にも、ひと時でも人を痛み・苦しみから解放させられる、見えざる肉球がついている、きっと。