今年もお年玉年賀はがきは1枚も当たりませんでした。
僕にはこういうくじ運はないようです。
でも、年賀状を見返していると、脳にふくらし粉が入ったように、ぷうっと妄想が膨らみました。
今年の年賀状でお友達の犬が2匹、犬を卒業したことを知りました。
片や、以前作った「犬のしつけマニュアル」に出演してくれた、ますみさんちのなずなちゃん(ポメラニアン)。
片や、一度もあったことなかったけど、毎年、干支にちなんだコスプレで楽しませてくれたチエさんちのゴン太くん(柴犬、それともミックス?)
ささやかながら、お世話になった2匹の犬にどうもありがとう、とつぶやいた後、犬を卒業した犬はどこへ行くのだろう?そして次は何になるのだろう? という疑問にとらわれました。
もしかしたら人間になって、今度は自分が犬を飼うのでしょうか?
それとも天使になって、飼い主を見守ってくれるのでしょうか?
あるいは先祖返りしてオオカミになって、荒野を駆けるのでしょうか?
それともやっぱりまた犬に生まれ変わるのでしょうか?
あれこれ学校教育を批判する人は大勢いますが、それでも日本人は学校というものが大好きです。
その大きな理由の一つに「卒業」があるからです。
卒業して次のステージに行く。もう一つ高いところへ昇る。
大空のように無限の可能性が広がる世界。
――もしかしたら、そうした卒業という夢を抱くために、学校というものの存在価値があるのかもしれません。
「卒業」という言葉を口にするとき、僕たちの心の中には、涙雨の後に過去と未来とをつなぐ大きな大きな虹がかかるのです。
それは本当に美しい虹です。
だから僕たちは、悲しい別れにも、いや、だからこそ「卒業」という言葉を使う。良いことだと思います。
最近は、人間の場合も「人間卒業」とか「人生を卒業する」とか言います。
人間は卒業したらどこへ行くのだろう?
次は何になるのだろう?
ロボットはロボットを卒業したら人間になるのでしょうか?
これはストーリーとしてスジが通るなぁ。
でも、品行方正で正しいことしかしなかったロボットが人間になったら、
「これが人間らしさだ」とか言って、悪さをいっぱいしたり、自堕落な生活を送るかもしれない。
ネコはどうだろう?
なんとなく、犬は人間より下なので、卒業して人間になるというのは道理にかなっている気がしますが、ネコは人間と対等、それどころか、人間より上、というフシもありますね。
全国各地でネコがニャアと神通力のようなものを使ったり、神秘的なお導きをしかおかげで、人間を救ったという話は枚挙にいとまがありません。
だから猫神様として祀られたり、招き猫になったりする。
ネコはもともと神様に近いので、ネコを卒業せず、ずっとネコのままなのかもしれません。
楽しい妄想をさせてくれて、なずなちゃん、ゴン太くん、本当にありがとう。
わん。
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